研究課題/領域番号 |
20K03630
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12010:基礎解析学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
縄田 紀夫 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 准教授 (90614040)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | Razak-Jacelon環 / 捩じれなし従順群 / 中心列C*-環 / 有限群作用 / Rohlin性 / 従順群作用 / Kirchberg-Phillips型吸収定理 / stably projectionless / 作用素環 / KK可縮C*-環 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では, KK可縮単純C*-環の構造や性質を解明することを目的に研究する. KK可縮単純C*-環とは{0}とKK同値になる単純C*-環であるが, 大変興味深い性質を持つC*-環である. 特に, Cuntz環O_2やRazak-Jacelon環WというC*-環がKK可縮単純C*-環の代表的な例である. KK可縮単純C*-環の研究は一般の単純C*-環の研究の基礎となることも期待されるが, 一般の核型単純 stably projectionless C*-環の構造や性質についての研究も行う.
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研究実績の概要 |
2023年度は主にRazak-Jacelon環という特別なKK可縮単純C*-環への捩じれなし従順群の作用の研究を行った. 特に, poly-Z群や捩じれなし可算可換群をすべて含む幅広いクラスの捩じれなし従順群のRazak-Jacelon環への強外部作用はコサイクル共役の意味で一意的であることを証明した. この結果は2021年度に本研究課題で得られた中心列C*-環の固定部分環によるKirchberg-Phillips型作用の特徴づけを用いることで証明できた. 特に, 2021年度に本研究課題で得られた結果の有用性を示すことができたということである. 今回得られた主結果はSzaboによるStrongly self-absorbing C*-環への捩じれなし従順群の作用の結果の類似がRazak-Jacelon環でも成立するということである. Strongly self-absorbing C*-環はCuntz環, UHF環, Jiang-Su環を含む単位的なC*-環であるが, C*-環やC*-環への群作用の分類理論において重要な働きをするC*-環である. 今回得られた結果から, 一般の単純 stably projectionless C*-環への群作用の研究においてもRazak-Jacelon環が重要な働きをすることが期待される. 今年度得られた成果は, 2023年11月に九州大学で開催された作用素論作用素環論研究集会において口頭発表した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Razak-Jacelon環へのpoly-Z群や可算可換群を含む幅広いクラスの捩じれなし従順群の強外部作用を分類できたので, とても順調に進展している.
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今後の研究の推進方策 |
Razak-Jacelon環への強外部でない外部作用の分類について研究する.
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