研究課題/領域番号 |
20K03663
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12010:基礎解析学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
松岡 勝男 日本大学, 経済学部, 特任教授 (70165778)
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研究分担者 |
水田 義弘 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 名誉教授 (00093815)
中井 英一 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 教授 (60259900)
澤野 嘉宏 中央大学, 理工学部, 教授 (40532635)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 増大条件を伴う関数空間 / central Morrey空間 / λ-CMO空間 / central Campanato空間 / B_σ-関数空間 / modified Rieszポテンシャル / Calderon-Zygmund作用素 / 交換子作用素 / 極大作用素 / 一般化Rieszポテンシャル / 多重線形作用素 / Calder'on Zygmund作用素 / d-modified Rieszポテンシャル |
研究開始時の研究の概要 |
既存の関数空間をより多く統合できる増大条件を伴う関数空間を見出すために,研究分担者,研究協力者,海外研究協力者との訪問,研究打合せにより,次の3つの局面から研究を実施する: [Ⅰ] 増大条件を伴う関数空間のOrlicz version,変動指数versionの適切な定義と作用素が有界となる条件の決定; [Ⅱ] d-modified Rieszポテンシャルが増大条件を伴う関数空間上で有界となる条件および作用素の一般化の適切な定義と有界となる条件の決定; [Ⅲ] 多重線形作用素のB_σ-増大条件を伴う関数空間上で有界となる条件およびB_σ-増大条件を伴う重み付き関数空間上で有界となる重みの条件の決定。
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研究実績の概要 |
増大条件を伴う関数空間のOrlicz versionと作用素の有界性について,2021年度のRieszポテンシャルの有界性に引き続き、増大条件を伴うλ-central mean oscillation(CMO)空間とそのOrlicz versionの適切な定義を導入するために、先ず増大条件を伴わない関数空間のOrlicz versionと作用素の有界性の共同研究「λ-CMO空間と modified Rieszポテンシャルの有界性」を海外協力者Lech Maligranda (Lulea University of Technology, Sweden; Poznan University of Technology, Poland)と始めた。 さらに、増大条件を伴う非斉次 weighted central Morrey空間の適切な定義を導入するために、先ず増大条件を伴わない weighted Herz空間上でのsublinear作用素の有界性の研究「sublinear作用素のcritical indexを超えたindexをもつ weighted Herz空間上での有界性」を始めた。 また、増大条件を伴う Bσ-関数空間と作用素の有界性について、増大条件を伴う Bσ-関数空間の適切な定義を導入するために始めた増大条件を伴わない非斉次central Morrey空間とMorrey空間上での d-modified Rieszポテンシャルの有界性の結果を統一する研究結果の論文「d-modified fractional integrals on Bσ-Morrey spaces」が掲載された雑誌 Rendiconti del Circolo Matematico di Palermo Series 2 が出版された。 上記に続く研究分担者中井英一との共同研究、研究分担者澤野嘉宏との共同研究についても、2021年度に引き続き大学における新型コロナウイルス感染拡大防止の措置により、実績はまだ上がっていない状況である。 そのような状況のなかで、研究分担者水田義弘により、Sobolev関数の境界増大性についての、中井英一により、Orlicz-Morrey空間上での積分作用素の交換子作用素のコンパクト性についての、澤野嘉宏により、変動指数をもつ local weighted Sobolev空間の wavelet特徴づけについての結果が得られている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、すべてがリモートであった大学の授業が、一部対面授業も可能となったが、2021年度から続いているリモート授業の準備と実施にも時間が費やされ、やはり研究のための時間を確保することが難しかった。そのため、2021年度に引き続き、持ち越してきた今年度の目的もその多くを達成することができず、実績を上げることができなかった。それ故、当初計画した目的の現在までの進捗状況は、2021年度に引き続き大幅に遅れている状況である。 増大条件を伴う関数空間のOrlicz versionと作用素の有界性については,研究分担者の中井英一と検討している増大条件を伴う非斉次central Morrey空間を用いて、そのOrlicz versionの適切な定義を導入するために、先ず増大条件を伴わない関数空間のOrlicz versionと作用素の有界性の共同研究「λ-CMO空間とmodified Rieszポテンシャルの有界性」を海外協力者Lech Maligrandaと続けていて、ある程度の結果を導きその吟味をしている状況である。 研究分担者の中井英一と始めた共同研究「増大条件を伴う非斉次central Morrey空間と 一般化Rieszポテンシャルおよび modified 一般化Rieszポテンシャルの有界性」については、増大条件を伴う非斉次central Morrey空間の predualを構成するために、増大条件を伴わないcritical indexを超えたindexをもつweighted Herz空間とその上でのsublinear作用素の有界性を調べ始め、power weightの場合にある程度の結果を導き、これもその結果の吟味をしている状況である。 増大条件を伴う Bσ-関数空間と作用素の有界性については、研究分担者の澤野嘉宏と、増大条件を伴わない関数空間についての共同研究「Bσ-Morrey空間上でのBρ-Campanato関数とCalderon-Zygmund作用素との多重線形交換子作用素の有界性」に関して、交換子作用素の結果により有界性の定式化および条件の妥当性の吟味を続けている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染拡大防止の措置により、当初計画した目的の全体としての進捗状況に大幅な遅れが出ていることから、研究分担者や研究協力者とこれまで以上に密な連絡により、以下のようにして共同研究を推進していく。 増大条件を伴う関数空間のOrlicz versionと作用素の有界性については,増大条件を伴う非斉次central Morrey空間のOrlicz versionの適切な定義の導入と、その上での種々の作用素の有界性の条件を見出すことをさらに進めていく。 増大条件を伴う非斉次central Morrey空間と一般化Rieszポテンシャルの有界性については、適切な増大条件を見出すことと、modified一般化Rieszポテンシャルの適切な定義と増大条件を伴う非斉次central Morrey空間上での有界性の条件を見出すことをさらに進めていく。また、増大条件を伴う非斉次central Morrey空間のpredualと作用素の有界性については、先ず増大条件を伴わない非斉次central Morrey空間の predualの適切な定義を見出すために、critical indexを超えたindexをもつ weighted Herz空間とその上でのsublinear作用素の有界性の条件を見出すことをさらに進めていく。 増大条件を伴う Bσ-関数空間と作用素の有界性については、増大条件を伴わない Bσ-Morrey空間上での Bρ-Campanato関数と種々の作用素との多重線形交換子作用素の有界性の条件を見出すことを、増大条件を伴う Bσ-関数空間の場合にさらに進めていく。
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