研究課題/領域番号 |
20K03680
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
林 仲夫 東北大学, 理学研究科, 特任教授 (30173016)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 非線形シュレディンガー方程式 / 臨界べき非線形項 / 解の漸近的振る舞い / 非斉次境界値問題 / 散乱問題 / 非線形境界値問題 / 自己相似解 / Critical nonlinearity / Dispersive equations / Asymptotic analysis / Boundary value problem |
研究開始時の研究の概要 |
量子力学, 或いは流体力学の研究で用いられる非線形Schredinger方程式についての研究を行う. 非線形Schredinger方程式は非線形項が臨界冪であるとき, 非線形項が解の性質に影響を与え, 精密な解析が必要となる. 本研究では2つの研究課題を行う. (1): 非斉次初期値境界値問題を考察し境界条件と非線形項が解の振る舞いに与える影響の解決を目的とする.(2): 従来考えられてきた空間とは異なる空間における初期値問題, 終値問題の研究を行い解の漸近的振る舞いを明らかにする.
|
研究成果の概要 |
分数冪非線型シュレディンガー方程式、分数冪Korteweg-de Vires方程式の解の安定性の研究を行い、解の漸近的振る舞いに与える、非線型項の影響を明らかにした。また質量保存則を満足する非線型分散型方程式の解が自己相似解の近傍で安定であることを示した。これらの研究において発展作用素をいくつかの作用素に分解し、その作用素の性質を調べることが有用であることを示した。非線型シュレディンガー方程式の非線型境界値問題の研究を行いスケール不変な空間において時間大域解の存在を示した。ここではフーリエ変換を用いて積分方程式の時空間評価を行い成果の証明に用いた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
流体力学の研究、量子力学の研究で用いられる方程式の多くは、非線形項が臨界冪である方程式であり、非線形項、初期値が解の性質に影響を与えることが知られている。一方、解の漸近的振る舞いにこれらがどの様に現れるかなど、明らかにされていない点も多い。我々は発展作用素に対する因数分解公式の方法を用いて、臨界べき非線形シュレディンガー方程式の解の漸近的振る舞いを明らかにした。この方法がより廣い非線形分散型波動方程式に応用可能であることを擬微分作用素の有界性定理を用いた研究成果で示したことは学術的意義であると考える。
|