研究課題/領域番号 |
20K03705
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
|
研究機関 | 青山学院大学 (2020-2021, 2023) 東京大学 (2022) |
研究代表者 |
川上 拓志 青山学院大学, 社会情報学部, 助教 (00646854)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | パンルヴェ型方程式 / パンルヴェ方程式 / 可積分系 / モノドロミー保存変形 / 複素領域の函数方程式 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,90年代以降活発に研究されているパンルヴェ方程式の一般化,すなわち高次元化,多変数化,差分化などを統一的に理解するための理論の構築を目指す.主に(高次元の)パンルヴェ型差分方程式系,パンルヴェ型 q-差分方程式系を対象とする.具体的には,線型の微分方程式やq-差分方程式の変形を記述する離散パンルヴェ型方程式を,線型方程式にまつわる概念(スペクトル型,双対性,合流など)を用いて分類する方法を確立する.そして,特に相空間が4次元の場合にその方法を適用し,4次元パンルヴェ型方程式の全体像を明らかにする.
|
研究実績の概要 |
本研究課題では,90年代以降活発に研究されているパンルヴェ方程式の一般化,すなわち高次元化,多変数化,離散化などを統一的に理解するための理論の構築を目指し,主に(高次元の)パンルヴェ型差分方程式系・パンルヴェ型q-差分方程式系を対象として研究している. 本年度は,東京大学の坂井秀隆氏との共同研究において,主に4次元のq-行列第六パンルヴェ方程式(以下q-行列P6と呼ぶ)について考察した. 具体的には,q-行列P6のスカラーの場合(すなわち神保-坂井のq-パンルヴェ第六方程式)との類推からq-行列P6のハミルトニアンの式を予想した.しかしながら,行列変数の非可換性の制御があまりうまくいかず,離散ハミルトン系としてのq-行列P6の記述には成功していない. また,q-行列P6によって不変な2次形式を特定し,その簡約によって正準座標を得た. その他,q-行列P6の自励極限として得られる可積分系のスペクトル曲線を計算した. 行列パンルヴェ方程式の離散類似を深く調べることは,本研究課題の重要な研究目的の一つである.まだ十分な理解に達しているとは言えないが,少しずつ進んでいると思われる.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は比較的進展があったが,当初の遅れを取り戻すまでには至らなかった.
|
今後の研究の推進方策 |
パンルヴェ型q-差分方程式系のハミルトン系としての記述,線型微分方程式,線型q-差分方程式の変換理論の整備などに向けて,計算を続ける.
|