研究課題/領域番号 |
20K03709
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
松澤 寛 神奈川大学, 理学部, 教授 (80413780)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | positive bistable / Stefan問題 / 反応拡散方程式 / 異方性拡散 / 多安定型 / ウルフ図形 / Porous Medium方程式 / anisotropic diffusion / 非等方的拡散 / propagating terrace / Porous Medium型拡散 / 多安定型反応項 / Propagating Terrace |
研究開始時の研究の概要 |
Porous Medium型の退化拡散を伴う反応拡散方程式の解の形状を解析する.具体的には反応項が正の安定平衡点を複数もつ多安定型の場合,ある条件の下で解は時間の経過とともに必ず速度の異なる進行波を積み重ねた階段状の形状(propagating terrace)に漸近することを証明する.また,非線形拡散の他の例として非等方的拡散と多安定型反応項をもつ反応拡散方程式においても適当な条件の下で解がpropagating terraceに収束することを証明する.
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研究実績の概要 |
2022年度は京都大学数理解析研究所における研究集会「パターン形成・伝播・界面現象の数理解析」を開催し、Porous Medium方程式を研究するAlejandro Garriz氏を講演者として招聘し研究打ち合わせを行った。また2月にオンラインにてGarriz氏に加え、Fernando Quiros教授も交え、Porous Medium型拡散項をもつ反応拡散方程式について研究打ち合わせを行った。今後連絡を取り合い、新型コロナウイルスの影響を見ながら共同研究を進めていくこととなる。
一方、現在まで研究を行っている、Positive Bistable型の反応項をもつ反応拡散方程式のStefan問題について、2本の投稿中の論文の審査結果について進捗があった。1つ目の論文は対称性を仮定しない場合の解の漸近挙動およびspreading解の自由境界およびレベルセットの広がる速度についての精密な評価についてであり、国際誌「Discrete and Continuous Dynamical Systems S」への掲載が決定している。この内容については11月にオーストラリアのシドニーで開催された国際会議「International Conference on Nonlinear Partial Differential Equations A celebration of Professor Yihong Du's 60th birthday」で発表を行った。2本目の論文は球対称解の自由境界の進行速度の詳細な評価および解の漸近的形状についての論文であり、審査結果について良好であり、軽微な修正のみで投稿中の国際誌への掲載の可能であるという審査結果ををいただいている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染拡大に伴う渡航制限により国際会議が延期となり、研究に関する情報収集ができなかった。また、共同研究のためのスペインへの渡航も できなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスに関する渡航制限が大幅に緩和されたことから、今年度前半は米国で行われる国際会議「The 13th AIMS Conference on Dynamical Systems, Differential Equations and Applications」へ参加し、研究発表を行う。後半はスペインで行われる国際会議「Euro-Japanese Conference on Nonlinear Diffusions」にて研究発表および共同研究の打ち合わせを行う。
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