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中間2階命題論理の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K03712
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分12030:数学基礎関連
研究機関東京工業大学

研究代表者

鹿島 亮  東京工業大学, 情報理工学院, 准教授 (10240756)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワード様相論理 / 証明可能性論理 / 2階型付けラムダ計算 / 完全性 / 中間論理 / 2階論理 / 命題論理 / 非古典論理
研究開始時の研究の概要

中間論理とは直観主義論理よりも強く古典論理よりも弱い論理体系の総称である。それらは使用する論理記号によって (1) 中間命題論理、(2) 中間1階述語論理、(3) 中間2階命題論理、(4) 中間2階述語および中間高階述語論理に分類される。(1,2)はすでに多く研究されているが(3)や(4)の研究は今までほとんどなされていなかった。その研究を立ち上げ、博士課程学生や学外の研究協力者とともに推進していく。

研究実績の概要

本研究課題である中間2階命題論理はクリプキモデルに様々な条件を加えることで得られる論理であるが、クリプキモデルを用いる論理の研究の一般論が様相論理の研究である。すなわち中間2階命題論理の研究は様相論理の研究の特殊例とみなすことができる。現在、中間2階命題論理の当初計画していた研究はやや行き詰まっているので、より広い視点で様相論理の研究に重点を置いて研究を進めている。具体的には次の2つである。
(1)証明可能性論理(算術の証明可能性述語に対応する様相記号を持つ論理)について。これについては次の2つの成果を得た。(1-1) 証明可能性論理Dのシンプルなシークエント計算体系を2つ作り上げそれらのカット除去定理を証明した。この結果は2023年10月に開催された国際会議 17th Asian Logic Conference で発表するとともに、論文誌に投稿中である。(1-2) 証明可能性論理GLの入れ子シークエント計算の構文論的カット除去をシンプルに示した。GLは証明可能性論理の基本中の基本でありカット除去についても今までの多くの研究があるが、それに対して新しい成果を示した。この結果は2024年秋に開催される国際会議に投稿中である。
(2)様相ミュー計算の完全性について。様相ミュー計算は様相論理に不動点演算子を加えたもので、幅広い応用を持つ重要な論理である。この論理の証明体系の完全性はWalukiewicz(2000)によって示されているが、その証明は難解であり改良が期待されている。本研究でもこれに取り組みんでいるが、残念ながら2023年度には外部に発表できる実績は得られなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画策定時の見込み違いにより中間2階命題論理の性質が当初想定したものとやや異なることがわかり、当初やろうと思っていたことがあまりうまくできないことがわかってきた。これをどう回避するかは検討中である。
一方、より幅広い視点で様相論理の研究に取り組み、特に証明可能性論理のシークエント計算について良い成果を複数得ている。

今後の研究の推進方策

以下の3つのテーマについて研究を進める。
(1)証明可能性論理のカット除去の研究。証明可能性論理の従来の研究は算術の証明可能性に紐づいているが、その縛りから離れて純粋に「クリプキモデルのクラスで特徴付けられる論理」として研究を発展させる。また証明可能性論理のカット除去はカリーハワード対応によって計算の再帰呼び出しに対応すると考えることもできるので、その視点での研究を発展させる。
(2)様相ミュー計算の研究。2024年秋から受け入れ予定の学振外国人特別研究員との共同研究によって様相ミュー計算の証明体系の完全性の簡潔な証明を目指す。
(3)中間2階命題論理について、当初の見込みを適切に修正し研究を軌道に乗せる。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2024 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Term-Space Semantics of Typed Lambda Calculus2020

    • 著者名/発表者名
      Kashima Ryo、Matsuda Naosuke、Yuyama Takao
    • 雑誌名

      Notre Dame Journal of Formal Logic

      巻: 61 号: 4 ページ: 591-600

    • DOI

      10.1215/00294527-2020-0028

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Two topics on nested sequent calculi for modal logics2024

    • 著者名/発表者名
      Ryo Kashima
    • 学会等名
      6th Asian Workshop on Philosophical Logic
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 証明可能性論理Dのカット無しシークエント計算2023

    • 著者名/発表者名
      鹿島亮, 倉橋太志, 岩田荘平
    • 学会等名
      日本数学会2023年度秋季総合分科会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Cut-free sequent calculi for the provability logic D2023

    • 著者名/発表者名
      Ryo Kashima , Taishi Kurahashi , Sohei Iwata
    • 学会等名
      The 17th Asian Logic Conference
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 様相論理の入れ子シークエント計算について2023

    • 著者名/発表者名
      鹿島亮
    • 学会等名
      RIMS共同研究(公開型)「証明論と計算論の最前線」
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 様相ミュー計算のタブロー法の完全性と無限ゲームの決定性について2022

    • 著者名/発表者名
      鹿島亮
    • 学会等名
      京都大学数理解析研究所 RIMS共同研究(公開型)「数理論理学とその応用」
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 証明可能性論理 GLS の意味論とカット除去2022

    • 著者名/発表者名
      加藤裕,鹿島亮
    • 学会等名
      日本数学会 秋季総合分科会 数学基礎論および歴史分科会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 変数の個数を制限した一階述語論理に対する Lindstrom 定理2021

    • 著者名/発表者名
      鹿島亮,木内詠美
    • 学会等名
      RIMS 共同研究(公開型)「証明と計算の理論と応用」
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] ラムダ計算の2階型付け体系の完全性について2021

    • 著者名/発表者名
      外丸真一 , 鹿島亮
    • 学会等名
      日本数学会 2021年度年会 数学基礎論および歴史分科会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [図書] コンピュータサイエンスにおける様相論理2022

    • 著者名/発表者名
      鹿島 亮
    • 総ページ数
      176
    • 出版者
      森北出版
    • ISBN
      9784627856417
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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