研究課題/領域番号 |
20K03716
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12030:数学基礎関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
鈴木 信行 静岡大学, 理学部, 教授 (60216421)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 非古典論理 / 述語論理 / 構成性 / disjunction property / existence property / 直観主義的算術 / 構成的推論 / 中間述語論理 |
研究開始時の研究の概要 |
構成性を持つ推論は、例えば「それに沿ってコンピュータプログラムが作動できる」推論であり、特に重要な形の推論と考えることができる。直観主義論理は構成的な推論の論理と考えられているが、扱いが難しい部分もある。適切に構成性を保ちながらこれを拡張・拡大することができれば、様々な可能性が予想される。本研究は、構成性の特徴として知られる存在特性と選言特性とを独立に制御する手法を開発し、発展的に直観主義述語論理および中間述語論理を調べる基礎研究である。
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研究実績の概要 |
本研究のテーマを構成する構成性(constructivity)は、直観主義述語論理の際立った特徴として、数理論理学の重要な研究対象である。これを特徴的に表現しているとされる性質が、存在特性(existence property, EPと略記)と選言特性(disjunction property, DPと略記)である。超直観主義述語論理の枠組みで、これらの性質を独立に制御する手法が中心的目標である。 今年度も昨年度に続き、構成性が古典論理において壊れていることを典型的に示すと考えられる冠頭標準形定理(prenex normal form theorem)を超直観主義述語論理の枠組みで考察することを起点に、構成性そのものではなく、「構成性がない」という裏側からアプローチを継続した。 今年度得られた知見としては、超直観主義述語論理のクラスにおいては、冠頭標準形定理の様態が無限に異なることを示すことができた。すなわち、文字通りの冠頭標準形定理は成立するが、与えられた論理式の冠頭標準形が、古典論理で与えられる冠頭標準形の全体とは一致せず、その意味では互いに同じ「冠頭標準形定理」にならない超直観主義述語論理の実例が無限個のバリエーションを持つことが解ってきた。 また、昨年度に引き続き、研究協力者とのディスカッションが進捗しており、本研究目的の一部であった構成的数学に関連する議論が進んだ。これについて共著論文が投稿された。 日本数学会 秋季総合分科会(数学基礎論および歴史分科会)で研究成果を発表し、国際ワークショップで関連事項についての招待講演を行った。また、論文2つ(査読付き1、査読なし1)が出版された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の流行がなかなか収束せず、当初計画である「研究協力者と膝づめで討論」することが困難であった。 (国内出張によって日本数学会には参加できたが) そのため、当初の期待したレベルよりも小粒な内容になってしまったと思われる。 インターネットを活用したリモートのディスカッションに終始し、もうすこし進歩したいところであったが、残念ながらかなわなかった。 国外の研究グループとの研究レビューを予定していたができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
研究前半の目標であった、構成的数学から中間述語論理への橋渡しとなる手法に関しての一定の進歩があったので、この点をもう少し進める。 また、構成性(特にEPとDP)の周辺事項についての理解を、さらに進める。 構成的数学におけるMarkov's principleなどについて、中間述語論理の枠組みでの公理型的 (schematic)対応物の取り扱いを検討する。 上記の方策を進めるため、構成的数学に詳しい研究協力者を含むディスカッションを行う予定である。新型コロナウイルス感染症の流行により、膝詰めのディスカッションが難しい状況なので、インターネットをより活用して補う予定である
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