• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

グラフの部分構造と特定の性質を満たす木の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K03724
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分12030:数学基礎関連
研究機関芝浦工業大学

研究代表者

松田 晴英  芝浦工業大学, 工学部, 教授 (00333237)

研究分担者 松原 良太  芝浦工業大学, 工学部, 教授 (70581685)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード応用数学 / 離散数学 / グラフ理論 / 木 / 因子 / 連結因子
研究開始時の研究の概要

グラフの因子問題とは、与えられたグラフに対して、特定の性質をみたす全域部分グラフ(因子)を見つけるという問題である。全域部分グラフとは、与えられたグラフのすべての点と一部の辺からなるグラフのことである。グラフの因子理論は、少々粗い表現をすれば、複雑なネットワークにおいて、所望のネットワークが存在するための様々な数学的条件をみつけようとする分野である。昨今の高度情報化社会において、その重要性は益々増大していくと思われる。このような状況下で本研究は、因子理論における、今までの流れを考慮しつつ、新たなる方向性を確立しようとするものである。

研究実績の概要

グラフの因子問題とは、与えられたグラフに対して、特定の性質をみたす全域部分グラフ(因子)を見つけるという問題である。全域部分グラフとは、与えられたグラフのすべての点と一部の辺からなるグラフのことである。本研究の目的は、次の3点の成果を上げることである。
1 グラフ全体でもつ構造がグラフの一部分にもあり得るかを研究し、グラフの全体で知られている性質との関連性を追及していく。
2 グラフの木の構造を様々な角度から検証し、その存在定理の解決方法を提示する。
3 上記2点の融合を提案し、新たな因子理論研究の方向性を示す。
令和5年度は昨年度に引き続き、研究目的2に関する研究を実施しつつ、研究目的3に向けた基礎研究を実施した。連結な因子において、最も基本的な概念として知られる、特定の性質をもつ木の研究は、1975 年、Sein Win によって開始された。しかし、その研究手法の複雑さから、それ以降、あまり注目されていなかった。これに対して申請者らによる木に関する近年の結果が発表されると、現在、国内外を問わず、活発に研究される分野へと成長しつつある。本研究は、その成長、発展をさらに推し進めていこうとするものである。しかし、これまでに得られた結果は、連結因子問題全体からみると未だ、特別な場合であり、これも交付希望期間内に一般化したいと考えている。実際、令和5年度では、次の研究を行った。
2連結グラフGにおいて、Gの部分集合をSとする。Sに含まれる任意の独立なt+1点の次数和が|G|(グラフGの点の個数)以上、かつ、S以外の頂点集合がクリークであるならば、Gはt個の閉路で被覆できることを証明した。この結果により、次の結果も導かれる。2連結グラフGにおいて任意の非隣接2頂点に対して、少なくとも一方の次数が2|G|/(2+k)以上ならば、Gには2辺連結[2,k]-因子が存在する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は共同研究により、研究実績の概要で挙げた本研究課題の研究目的2において、2連結グラフGにおいて、Gの部分集合をSとする。Sに含まれる任意の独立なt+1点の次数和が|G|(グラフGの点の個数)以上、かつ、S以外の頂点集合がクリークであるならば、Gはt個の閉路で被覆できることを証明した。この結果は過去の重要な結果を更に拡張した結果であり、新たな視点によって得られた先駆的な研究としての重要な意義があると考える。更に次年度における、本研究課題の研究目的3に向けた基礎研究という位置づけとしても重要な役割を果たす結果でもある。以上により、現在までの進捗状況は概ね順調であると判断している。

今後の研究の推進方策

令和5年度は昨年度に引き続き、研究目的2に関する研究を実施しつつ、研究目的3に向けた基礎研究を実施した。令和6年度は、本研究課題の最終年度として、研究目的3である研究目的1と2の融合的研究を進める。実際、令和5年度において、研究目的3の基礎研究を進めることができたので、今後はその結果をもとに着実に研究を推進できると考えている。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023 2022 2021 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Degree sum condition for the existence of spanning k-trees in star-free graphs2022

    • 著者名/発表者名
      M. Furuya, S. Maezawa, R. Matsubara, H. Matsuda, S. Tsuchiya, T. Yashima
    • 雑誌名

      Discussiones Mathematicae Graph Theory

      巻: 42 ページ: 5-13

    • DOI

      10.7151/dmgt.2234

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] A Fan-type condition for graphs to be k-leaf-connected2021

    • 著者名/発表者名
      Shun-ichi Maezawa, Ryota Matsubara, Haruhide Matsuda
    • 雑誌名

      Discrete Mathematics

      巻: 344 号: 4 ページ: 112260-112260

    • DOI

      10.1016/j.disc.2020.112260

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] グラフをいくつかの閉路で被覆できるための次数和条件について2023

    • 著者名/発表者名
      松田晴英
    • 学会等名
      離散数学とその応用研究集会2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] グラフの(1,f)-奇次数因子と最大(1,f)-奇次数部分グラフ2022

    • 著者名/発表者名
      松田晴英
    • 学会等名
      離散数学とその応用研究集会2022
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] グラフの連結因子 ー3つの攻略法ー2022

    • 著者名/発表者名
      松田晴英
    • 学会等名
      RIMS共同研究「グラフの局所構造の制限が与える不変量への影響」
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] グラフがある種の部分グラフをもつためのTutte型条件について2021

    • 著者名/発表者名
      松田晴英
    • 学会等名
      離散数学とその応用研究集会2021
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [備考] Haruhide Matsuda's Web page

    • URL

      http://www.sic.shibaura-it.ac.jp/~hmatsuda/

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi