研究課題/領域番号 |
20K03727
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12030:数学基礎関連
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研究機関 | 東京国際工科専門職大学 (2023) 国立情報学研究所 (2020-2022) |
研究代表者 |
町出 智也 東京国際工科専門職大学, 情報工学科, 講師 (60614526)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 多重ゼータ値 / Boolean多項式 / ガウスの消去法 / 充足可能性問題(SAT) / 彩色問題 / Alon-Tarsi多項式 / 充足可能性問題 / 行列の階数 |
研究開始時の研究の概要 |
多重ゼータ値は、数学や物理学における様々な分野に現れ、近年盛んに研究されている。多重ゼータ値の行列のランク計算は、多重ゼータ値の空間の次元と関連して重要だが、行列のサイズが指数的に増大するため、計算が困難である。一方計算機工学における基本的な問題として、充足可能性問題(SAT)がある。昨今、SAT問題を高速に解くアルゴリズムが開発され、実世界への応用が拡大している。本研究では、行列のランクを、SATの技術と申請者によって発見されたBoolean多項式の連立方程式に関する公式を利用し、計算する。そして、多重ゼータ値とSATの間に存在する共通の性質を見出し、数学と計算機科学の融合研究を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、数学に現れる多重ゼータ値と計算機科学における充足可能性問題(Satisfiability problem, SAT)の間に存在する共通の性質を見出し、融合研究を目指した。後者から前者の応用として、多重ゼータ値の関係式のランク計算に成功した。前者から後者の応用として、Boolean 多項式の連立方程式の公式を通じたアルゴリズムの発展に貢献した。応用の際は自然言語処理の知識も利用した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では数学の多重ゼータ値と計算機科学のSAT問題の結果を互いに応用した。また応用の際は自然言語処理の知識と経験を用いた。このことは研究の他分野連携を促進する。異なる分野の連携は思いもかけない発展につながる可能性が高く、昨今の大規模言語モデルの隆盛とともに、今後さらなる融合が考えられる。実際、多重ゼータ値の線形関係式の整数係数を mod 2 の条件下(つまり真偽の2値の条件下)で考察した場合、不可思議な法則があることが発見された。
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