研究課題/領域番号 |
20K03752
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
木村 拓馬 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (60581618)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 精度保証付き数値計算 / 有限要素法 / 微分方程式 / 発展方程式 / 誤差評価 / 数値的検証法 / 数値計算 / 数値解析 / 精度保証付き数値計算法 |
研究開始時の研究の概要 |
まずは基礎研究として,熱方程式を対象として「基本解行列の厳密計算を応用した偏微分方程式の解の存在証明手法の改良」「解の存在証明とともに有限要素近似解の誤差評価も行う手法の導出」を研究する. つぎに,その応用・拡張と高精度化などの改良,特に非線形方程式への応用について検討する.また,右辺の高階導関数を用いた高精度化や,オーダー最良な誤差評価についても検討したい. 数値実験用計算機を導入し,数値実験の結果を理論構築にフィードバックして,計算機への実装をも考慮した実用的・効率的な理論構築を行う.高精度かつ少ない計算量・記憶領域量で検証できる効率的な計算機援用証明・誤差評価の計算手法の考案を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究課題は,偏微分方程式の厳密解の存在範囲もしくは一意存在の範囲を,計算機を用いて自動的に求める精度保証付き数値計算法の研究を行うものである. 主に時間発展をともなう放物型偏微分方程式の周期境界値問題を対象として研究を進めた.まず,基本解行列の厳密計算を応用した数値解の誤差評価手法の改良を行い,論文1篇が国際的な査読付き学術誌に掲載された.そして,空間方向に有限要素法を時間方向にスペクトル法を用いて得られる数値解について誤差評価手法を導出し,査読付き国際会議発表を1件行った.なお,論文1篇を国際的な査読付き学術誌に投稿中であり,それはプレプリントサーバにて公開されている.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
計算機を用いた数値計算は非常に有用であるが,しかし一般に,数値計算によって得られる計算結果は誤差を含む.そこで,その精度を計算機を用いて検証する手法が活発に研究されている. 本研究で扱う有限要素法などの離散化手法は,学術研究だけでなく産業や経済などの多くの問題にも広く応用可能と考えられる. 本研究の成果は,有限要素法などを用いて微分方程式の解を数値計算する際の誤差評価を計算機自身が行うものであり,計算機による計算結果に信頼性を与える精度保証付き数値計算法の適用範囲の拡大につながり,計算機技術の更なる発展へ寄与できる成果といえる.
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