研究課題/領域番号 |
20K03759
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 統計数理研究所 |
研究代表者 |
加藤 昇吾 統計数理研究所, 統計基盤数理研究系, 准教授 (60468535)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 統計数学 / 回帰分析 / 方向統計学 |
研究開始時の研究の概要 |
風向や分子のねじれ角は観測値が方向として表され、このような方向の観測は様々な学術分野に存在する。方向の観測を含むデータ(方向データ)には、既存の実数値データのための回帰モデルをそのまま応用することができないという問題がある。そこで本研究課題では、方向データのための回帰モデルを提案し、その統計的性質を明らかにする。統計的に扱いやすい性質を持つ回帰モデルを提案することにより、方向の情報を有効に活用する統計的手法を与えることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、方向の観測を含むデータのための回帰モデルおよび関連する確率分布について、大きく3つのテーマで研究した。具体的には、「被説明変数が方向、説明変数が実数値となる回帰モデル」、「多次元トーラス上の確率分布(複数の2次元方向のための確率分布)および関連する回帰モデル」、「各座標軸に対して尺度を調整可能な回帰曲線を持つ方向データのための回帰モデル」を研究した。これらの統計モデルを提案し、パラメータの解釈や推定が可能であること等の多くの統計的性質を明らかにした。また、回帰モデルについて回帰曲線に適度な柔軟性があることや、確率分布について周辺分布と条件付き分布が既存の分布になることなどを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
方向の観測を含むデータの統計解析においては、実数値データのための統計モデルをそのまま応用すると、不自然な解析結果となる問題が知られている。本研究では、方向の観測を含むデータの統計解析のために、新たなアプローチから回帰モデルと確率分布を提案した。提案された統計モデルは、実用性と統計的な扱いやすさを兼ね備えており、統計学における学術的意義は大きいと考えている。また、従来は理論的な難しさから統計解析に組み込むのが困難であった方向の情報を、提案された統計モデルは統計解析に活用することを可能としている。提案された統計モデルは幅広く応用されることが期待され、十分な社会的意義を持つ研究成果と考えられる。
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