研究課題/領域番号 |
20K03792
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13010:数理物理および物性基礎関連
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
松川 宏 青山学院大学, 理工学部, 教授 (20192750)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 摩擦 / スティックースリップ / 地震 / グーテンベルクーリヒター則 / アモントンークーロンの法則 / べき乗則 / ゆっくり地震 / 前駆滑り / 超潤滑 / 破壊 / 褶曲構造 / 流体 / 粉体 / トライボロジー / 滑り |
研究開始時の研究の概要 |
摩擦は最も身近なな物理現象の一つであり実用上も極めて重要であるため古代から研究されてきたが、多くの基本的な問題が未解決である。本研究計画では、解析計算、数値シミュレーション、実験を併せて行い、現代物質科学・技術の成果をもとに新しい視点から、様々な分野における多様な系・スケールの摩擦の研究を有機的につなげる。そして原子・分子ス ケールからマクロスケールにわたる現象の階層性を取り込み、様々な系における摩擦の普遍 性と多様性の機構を明かにし、摩擦の基礎的・統一的描像を確立することを目的とする。さ らに、その成果を応用上の問題に展開する。
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研究実績の概要 |
3次元系粘弾性体の数値的・解析的研究有限要素法(FEM)により、系の滑り方向の長さ、形状のアスペクト比などにより系全体の静摩擦係数の荷重依存性の冪が変わることを明らかにした[W. Iwashita, H. Matsuakwa and M. Otsuki, ''Static friction coefficient depends on the external pressure and block shape due to precursor slip'', Scientific Reports 13, 2511 (2023) ]。 地震を起こす断層の運動では、滑りとともに発熱し含まれる水の圧力が上昇するとともに、生じる空隙による圧力の低下も起こる。水の圧力増大は滑り面での固体圧力の低下をもたらすため、摩擦に、ひいては滑りに大きな影響を及ぼす。熱、流体圧、空隙率の効果をとりいれて断層の滑りを理論的、数値的に調べ前震から本震に移る条件を明らかにした。前震は、現在盛んに研究されているゆっくり地震とも考えられ、その観点からの研究も進めた[鈴木岳人、松川宏、 ''熱・流体圧・空隙率相互作用によるゆっくり地震から高速地震への遷移とその機構-バネ・ブロックモデルによる解析-''、日本物理学会第77回年次大会 2022]。 地震の頻度分布は冪乗則に従い、それはバネで繋がったブロック列のモデルにより再現される。同じべき乗則が弾性体の滑り摩擦のモデルである端のブロックから駆動したモデルでも成立すること、両者の駆動方法をつなぐモデルでも成り立つことを明らかにした。 沈み込む付加体の作る褶曲構造において摩擦が大きな役割を果たすことを明らかにした[清水柊汰, 鈴木岳人, 松川宏、 ''付加体の圧縮場を模した粉粒体の力学的挙動の粒子間摩擦依存性''、日本物理学会2023年春期大会]。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画にやや遅れを生じているもっとも大きな理由は、コロナ禍により研究を進めてきた大学院生が、満足に研究室にくることができなかったことである。そのような状況を受け、オンラインでの議論を行い、院生を含めたオンラインでの計算環境・研究環境の改善を図ったが、遅れが生じたことは残念である。 現在、遅れを取り戻すため、精力的に研究を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画に従い研究を進める。必要に応じて研究計画を拡張する。
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