研究課題/領域番号 |
20K03804
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
斎藤 弘樹 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (60334497)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ボース・アインシュタイン凝縮 / 量子渦 / 機械学習 / 強化学習 / 冷却原子 / ニューラルネットワーク / 量子多体系 / 深層学習 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の人工知能技術の進展は目覚ましい。例えば「AlphaGo」と呼ばれるシステムが、囲碁の世界チャンピオンを打ち負かしたというニュースは記憶に新しい。そこでは深層ニューラルネットワークと機械学習の技術が用いられており、膨大な囲碁の盤面の情報が効率良くネットワークに収められている。 これを量子多体問題に応用しようというのが本研究計画である。量子多体状態を単純に計算機で表現しようとすると膨大なメモリが必要となり、手に負えなくなる。これを克服するために、上記の技術を利用し、機械学習の手法を用いて深層ニューラルネットワークに量子多体状態を効率よく収め、量子多体問題を解くことを目指す。
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研究成果の概要 |
人工知能や機械学習といった技術は近年盛んに研究され応用されている。本研究では機械学習の手法を冷却原子気体の制御に応用した。特に外部から系をかき混ぜ、系の内部に望みの流れを作ることに主眼を置いた。ニューラルネットワークを用いた強化学習を用いて数値シミュレーションを行った結果、渦や渦輪を望みの位置に生成する制御法を見出した。また、Skyrmionと呼ばれる状態を流体力学的に生成する方法も見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
冷却原子系は量子力学的現象を研究する上で非常に理想的な物理系である。その理由は超低温でクリーンであるというばかりでなく、制御性が高いということが大きな理由として挙げられる。これまで、粒子間相互作用や外部ポテンシャルなどを制御することによって多くの量子力学的な物理現象がこの系で調べられてきた。本研究は、強化学習の手法を用いて、これらのパラメータを時間の関数としてどのように制御すれば望みの状態が得られるかという問いに答えたものであり、冷却原子系の制御性をより高めたという意義を持つ。
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