研究課題/領域番号 |
20K03821
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
高橋 和敏 佐賀大学, シンクロトロン光応用研究センター, 教授 (30332183)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 角度分解光電子分光 / 放射光 / レーザー / 原子層 / 光電子分光 |
研究開始時の研究の概要 |
面内格子定数を系統的に変化できる基板を用いることにより、エピタキシャル歪みを制御しながらBi(110)原子層を作製し、エネルギー選択性、偏光制御性、パルス性等の優れた特性を持つシンクロトロン放射光とフェムト秒レーザーという2種の先端的光源を駆使した光電子分光実験によりその電子状態を明らかにする。これにより、従来の組成制御を通じたスピン軌道相互作用の大きさの走査による方法に加えて、連続可変な格子歪みを通じてトポロジカル状態転移させるというスピン・電子状態への新たな走査軸を与え得ることを、占有電子状態、非占有領域バンド構造、そして、励起電子状態のフェムト秒ダイナミクスの直接観測から示す。
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研究成果の概要 |
本研究では、格子ひずみが導入されたビスマス原子層について、物質の中での電子の振る舞い方を決定するバンド構造を知ることができる実験手法である光電子分光法を用いて研究した。その結果、グラフェン、酸化カドミウム、銀、ゲルマニウムの結晶表面において格子定数が異なるビスマス原子層を作製することに成功し、格子ひずみが導入されたビスマス原子層の電子状態を解明することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1原子層厚さの炭素シートであるグラフェンの発見を端緒として、さまざまな2次元材料群の研究が進められている。原子量が大きな元素は大きなスピン軌道相互作用を持つために、スピン分裂した電子バンド構造を示すなどの特徴がある。本研究では、原子組成、結晶構造、キャリア特性などの従来からのナノ材料開発での走査軸に加えて、格子歪みによる電子状態制御の実証に向けた基礎的な知見を得ることができた。
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