研究課題/領域番号 |
20K03837
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
西郡 至誠 島根大学, 学術研究院理工学系, 准教授 (50273917)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ユーロピウム化合物 / 圧力効果 / 熱伝導率 / 比熱 / 価数転移 / 価数揺動状態 / 熱緩和法 / 価数ゆらぎ / 希土類化合物 |
研究開始時の研究の概要 |
ユーロピウム (Eu)化合物であるEuRh2Si2は2万気圧までの圧力を掛けることで、Euイオンの価数が2価から3価へと変化し、それに伴い反強磁性状態から非磁性への価数転移、さらには転移が消失して価数が連続的に変化する価数揺動状態へとその電子状態が多彩に変化する。この変化を支配するパラメータが特定できれば価数を利用した新たな電子デバイスなど応用への道が開ける。本研究では独自開発した「3次元熱緩和法」により、高圧下での熱伝導率,比熱の絶対値を広い圧力・温度・磁場範囲で測定し、価数の変化に由来する電子状態の詳細を熱力学的に調べることによりこの問題にアプローチする。
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研究成果の概要 |
圧力下で価数転移や価数揺動を引き起こすユーロピウム化合物に対して自ら開発した3次元熱緩和法により熱伝導率・比熱の圧力下絶対値測定を行った。1次相転移である価数転移を正しく評価するため測定および解析手法の改良も行った。圧力により電子間相互作用は強まり物性が磁気秩序、価数転移、価数揺動状態と変化するが、その電子状態の変化を熱伝導率、比熱により網羅的に観測できた。解析して得られた磁気エントロピーの値より現象に関与する量子準位が9準位分であることなど、電子状態を理解するための重要な情報を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で発展させた3次元熱緩和法は圧力下での熱特性測定の現状を一変させる画期的なものである。1次相転移の観測および評価が可能になったことは学術的に大きな意味を持つ。その手法を用いて研究対象のユーロピウム化合物の多彩な物性を系統的・網羅的に明らかに出来た。ユーロピウム化合物は特に価数が不安定な物質として注目されており、その物性を理解することは将来的に価数由来の現象を利用した新たなデバイスの開発に繋がると期待できる。
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