研究課題/領域番号 |
20K03844
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
苅宿 俊風 国立研究開発法人物質・材料研究機構, ナノアーキテクトニクス材料研究センター, 主任研究員 (60711281)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 原子層物質 / 人工積層系 / 物質設計 / バンドエンジニアリング / バレートロニクス / 超構造 / 電子状態制御 / 第一原理計算 / 電子相関 / トポロジー |
研究開始時の研究の概要 |
炭素原子のハニカム格子ネットワークであるグラフェンをはじめとする二次元原子層物質は基礎学理の探究・デバイス応用両方の観点から期待を集めている.本研究は,二次元物質の巧みな積層構造の人工的な実現により電子の振る舞いを制御することに関する理論的研究である.電子状態制御の基礎理論を確立することで新奇物質相の探索やデバイス応用への道を開き,またそれをふまえた上で具体的な物質設計の指針も提案することが目的である.
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研究成果の概要 |
本研究では主に電子のバンド構造のデザインの観点から2次元物質の人工積層系に着目し理論解析を進め、結果として新物質の提案に関して成果を上げることができた。例えばグラフェンに似たハニカム構造を持つBC3の角度非整合二層系においてバンド構造の次元性制御や電荷・スピンに次ぐ電子の自由度であるバレーの制御が可能であることを理論的に示した。また研究を進める中で人工積層系の理論解析のためのモデル化や手法の理論整備にもつとめ今後の研究にもつながる基礎を固めることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電子のバンド構造をデザインすることは固体電子の運動の制御につながり、ひいては特異な量子状態を実現することや新規デバイスの開発にも発展し得る。本研究で扱った人工積層系は積層する物質の組み合わせや積層方法の多彩さを活かした電子状態制御が期待されている分野であり、本研究の成果であるところの新物質の提案は関連研究を推進させることができる。2次元物質元来の薄さからくる集積可能性と多彩さを組み合わせることで低消費電力な新規デバイス応用に結びつけることが期待される。
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