研究課題/領域番号 |
20K03854
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三宅 厚志 東京大学, 物性研究所, 助教 (10397763)
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研究分担者 |
青木 大 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30359541)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | UTe2 / スピン三重項超伝導 / メタ磁性転移 / 磁気熱量効果 / キャパシタンス温度計 / 磁歪 / 価数転移 / 電子比熱係数 / 一次相転移 / 超伝導 / 強磁場 / メタ磁性 |
研究開始時の研究の概要 |
2018年11月末に報告された重い電子系UTe2における超伝導は新たなスピン三重項超伝導として、大変注目を浴びている。さらに、磁場、圧力によって、今までに例のない複数の超伝導相が現れることが明らかになりつつある。強磁場中では磁化が急激に増大するメタ磁性転移が観測されており、磁場方向によって超伝導が増強されたり、抑制されることも分かってきた。世界的にも限られた60 T級の強磁場発生技術、世界最高峰の純良単結晶を用いて、メタ磁性と超伝導転移の関連性を明らかにし、スピン三重項超伝導の理解の深化を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、メタ磁性転移近傍で大きく変化する超伝導特性、発現機構の解明を目指し、スピン三重項超伝導UTe2を対象にパルス強磁場を用いた物性研究を行なった。磁場の影響の少ないキャパシタンス温度計を開発し、より定量的な研究を可能にした。UTe2では、磁場方向によって、メタ磁性転移で超伝導が抑制、または誘起される。我々は磁化と試料温度の同時測定によって、電子比熱係数が前者の磁場方向では不連続に減少、後者では増大することを明らかにした。さらに、メタ磁性転移に伴う異方的な格子歪を明らかにした。ウランの5f電子の遍歴・局在二重性描像に基づき、メタ磁性転移はウランの価数変化を伴っていることを提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スピン三重項超伝導は、量子コンピューターへの応用が期待されるトポロジカル超伝導の舞台として注目されている。さらに、磁場によってメタ磁性転移が起き、超伝導特性に大きく影響している。本研究を通じて、超伝導が消失する磁場方向では電子比熱係数が減少し、誘起される方向では増大することを明らかにし、メタ磁性転移はウランの価数転移であることを提案した。高磁場領域での物性が明らかになったことは、理論的な理解にも繋がる重要な成果である。さらに、このような成果はパルス強磁場中での実験手法の発展によって初めて成し得たものであり、今後の強磁場研究に大きく貢献できることが期待できる。
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