研究課題/領域番号 |
20K03904
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
宮本 光貴 島根大学, 学術研究院理工学系, 准教授 (80379693)
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研究分担者 |
治田 充貴 京都大学, 化学研究所, 准教授 (00711574)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 核融合プラズマ対向材料 / 水素 / ヘリウム / 高機能電子顕微鏡 / STEM-EELS |
研究開始時の研究の概要 |
核融合プラズマ対向材料中の水素同位体およびヘリウムの挙動の理解は,プラズマ制御と炉の安全性維持に関わる極めて重要な課題である.本研究は,高分解能質量分析計を導入したイオン照射装置直結透過型電子顕微鏡,およびモノクロメータ搭載低加速原子分解能分析電子顕微鏡の2種類の先進高機能電子顕微鏡を相補的に用いて,核融合プラズマ対向材料中の水素同位体・ヘリウム挙動を実時間で高精度にその場測定することを目的としている.
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研究成果の概要 |
本研究では,ITERで使用が予定されているタングステン,ベリリウム,および低放射化フェライト鋼を主要な研究対象とし,材料中の水素同位体とヘリウムの動的挙動を微細組織とあわせて高精度に評価することを目指した. 研究期間の前半では,イオン銃直結型透過型電子顕微鏡に,高分解能質量分析計を導入し,微細組織変化とガス放出を実時間で同時に計測することを可能にした.本装置とモノクロメータ搭載低加速原子分解能分析電子顕微鏡を相補的に用いることで,重水素やヘリウムイオンを単独,あるいは逐次照射した各種試料中の動的なガス原子挙動を微細組織変化と直接関連付けて,高空間分解能で定量的に評価することに成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核融合炉材料中のガス原子の蓄積,および再放出の挙動は,炉心プラズマの燃料密度制御や炉の安全性に影響するため,その理解は核融合炉実現のための重要な課題として認識されているが,これまでの材料照射実験の多くは,照射後の試料分析がほとんどで,過渡的現象の後に残存する静的照射効果に関する報告が主であった.本研究では,材料中の過渡的な水素同位体・ヘリウム挙動を実時間で高精度に直接その場測定し,国際的にも例のない,インパクトの大きい貴重なデータを取得することができた.本研究を通して得られた成果から,材料の劣化程度や寿命の予測,さらに最適化された使用条件の提案に貢献できると考えられる.
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