研究課題/領域番号 |
20K03911
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
高橋 裕己 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 准教授 (00462193)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 電極バイアス / ポロイダル粘性 / 径電場 / 閉じ込め改善 / 核融合プラズマ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、装置サイズや磁場リップル構造が大きく異なるプラズマ閉じ込め装置間において、電極バイアス実験を行い、ポロイダル粘性のフロー依存性や閉じ込め遷移に必要なポロイダルトルクの大きさを網羅的に評価する。本研究によって、理論・実験の双方で定量評価された粘性の系統的な比較が初めて可能となり、新古典ポロイダルイオン粘性の非線形性がトロイダルプラズマの閉じ込め改善モード遷移に対して担う役割が明らかになる。
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研究成果の概要 |
トロイダル磁場装置における電場と粘性の制御研究のため、スペインCIEMAT研究所のTJ-II装置において、電極バイアスシステムの構築と実験を行った。COVID-19により計画に遅れが生じたが、乱流起因のExB輸送と、アルヴェン固有モード起因のExB輸送に対する電極バイアスの影響の違いを観測するなど、当初の想定に無い成果も得た。また、電極バイアス下での回転変換スキャン実験において、ポロイダル流速(径電場)が、回転変換分布、特に低次有理面と明確に関係する径方向構造を持つことが明らかになった。さらに、本研究を今後より発展させるため、中国西南交通大学のCFQSでの電場制御実験計画に先鞭をつけた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
制御熱核融合炉の実現を指向とするトロイダル磁場閉じ込めプラズマ研究領域において、プラズマ中の電場、あるいは、フローはプラズマの熱閉じ込め性能を決定づける最も重要な物理量である。本研究において、電極バイアスによる電場制御下における特徴的な輸送の振る舞いや、磁場構造に強く関連したプラズマの構造形成を観測した。これらの研究成果は実験を行ったTJ-II装置でのみ得られたものであるが、今後、閉じ込め磁場構造の異なる他のプラズマ実験装置において、実験結果の蓄積とデータベース化を行い、メカニズムの定式化ができれば、電場やフロー、さらには、閉じ込め性能を機能的に制御する手段の確立につながる。
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