研究課題/領域番号 |
20K03912
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
森高 外征雄 核融合科学研究所, 研究部, 助教 (20554372)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ヘリカル型核融合炉 / ジャイロ運動論シミュレーション / 磁気島 / 水素同位体プラズマ / 非構造格子 / プラズマ輸送解析 / ジャイロ運動論モデル / 核融合炉周辺プラズマ / 同位体効果 / ヘリカル核融合炉 / 周辺輸送解析 / 径電場 / プラズマ輸送 / エルゴディック領域 |
研究開始時の研究の概要 |
らせん状の大型コイルによって生成するトーラス状の磁力線によって燃焼プラズマを閉じ込めるヘリカル核融合炉は、核融合発電を実現するための有力な方法の一つである。ヘリカル核融合炉の周辺部分には、トーラス構造を持たない開いた磁力線が複雑に絡み合って存在しており、この領域での燃焼プラズマの振る舞いは明確にはなっていない。本研究では、プラズマのダイナミクスを詳細に調べるジャイロ運動論シミュレーションをヘリカル核融合炉周辺部分に適用し、トーラス状の磁力線から炉壁に至るまでのプラズマ輸送メカニズムを調べる。
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研究成果の概要 |
磁場閉じ込め核融合炉では、高温プラズマ状態にある核融合燃料(水素同位体)をトーラス状の磁力線に閉じ込めることで継続的な核融合反応を起こすことを目指している。高温プラズマの振る舞いを精密に計算できるジャイロ運動論モデルを発展させ、らせん状のコイルを用いたヘリカル型核融合炉や外部補助コイルを追加した場合に生成する、複雑な閉じ込め磁場への応用を可能にした。開発した計算コードを使い、大型ヘリカル装置における水素同位体プラズマの閉じ込め性能や、乱れた磁力線によってできる磁気島周辺のプラズマの振る舞いを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
らせん状のコイルで閉じ込め磁場を作るヘリカル方式は、日本で大きく発展したプラズマ閉じ込め方式である。核融合炉で想定される長時間運転が可能な点に優位性があるが、特に閉じ込め容器に近い部分の磁場構造が複雑になり、適用可能なシミュレーションモデルは現象論的な一部のものに限られている。本研究で開発した手法は、プラズマの振る舞いを精密に記述できるジャイロ運動論モデルを元に、複雑な構造を持つ磁場中の閉じ込めプラズマにも応用できるため、ヘリカル型核融合炉周辺領域をはじめ、これまで理論的なアプローチが限られていた領域の閉じ込めプラズマに対する物理的な理解に大きく貢献するものと期待される。
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