研究課題/領域番号 |
20K03916
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14030:プラズマ応用科学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
奥谷 昌之 静岡大学, 工学部, 准教授 (00293605)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 非平衡平面プラズマ / 液中プラズマ / 誘電体バリア放電 / 色素増感太陽電池 / 酸化チタン / 酸化スズ / 製膜 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の要素技術として、PET基板上に塗布した前駆体に大気圧誘電体バリア放電により誘導された非平衡平面プラズマを照射し、前駆体の局所部分のみを結晶化させるダイレクトパターニング製膜を報告している。本研究では、この技術を前駆体溶液中の微小空洞部への平面プラズマの閉じ込め効果を利用した製膜へと展開する。 上記の液中非平衡平面プラズマを利用した独自の製膜技術と色素増感太陽電池作製技術を融合させ、これまでに例のない色素増感太陽電池の作製法を提案する。併せて、非平衡平面プラズマによるダイレクトパターニング技術を太陽電池のモジュール化へ展開し、新エネルギー源の開発に対する社会的ニーズに応える。
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研究成果の概要 |
本研究で独自に開発した製膜技術は、平板状の放電用電極と製膜用基板の間に前駆体溶液を毛細管現象で注入後、電極に高バイアスを印加して局所的に微小空洞を形成し、この空洞に閉じ込めた平面プラズマを前駆体へ照射する手法である。 本研究では市販のレジストを利用した微細な金属グリッド上に誘電体板を設置し、その面内にバイアスを印加する新方式を採用する。これにより、液中におけるプラズマ発生領域の空間的安定性、およびナノレベルでの微細制御が確保される。さらに、この手法をダイレクトパターニング製膜へ展開するとともに、新エネルギー源として期待されている色素増感太陽電池に対する実用的技術へと進展させる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来型の放電方式に比べ、グリッドの微細化やデザイン性が増し、結果的にプラズマ発生領域のナノメーターオーダーでの制御が可能になる。この手法にプラズマの3次元的空間分布制御や、電極のスキャニング技術を組み込むことにより、ドット状やライン状のダイレクトパターニング製膜への展開が可能であり、将来は3次元の対象物表面に膜を『描く』技術への進展も期待される。 本製膜技術は、比較的手軽な技術でありながら、研究の成果を既存のプラズマディスプレイ技術と融合させ、さらにプラズマの空間分布状態の微細制御技術が加われば、将来的に微細加工から大面積製膜まで幅広い応用の利く革新的製膜技術へ発展することが期待される。
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