研究課題/領域番号 |
20K03922
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14030:プラズマ応用科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
榊田 創 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究部門付 (90357088)
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研究分担者 |
板垣 宏知 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究員 (00793184)
清水 鉄司 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究グループ長 (70803881)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | レーザーアブレーション / プラズマ / 内包フラーレン / ボロン / X線吸収微細構造計測 / 超伝導検出器 / X線計測 / 糖鎖リポ-ソーム |
研究開始時の研究の概要 |
ボロン原子の特質に由来する毒性が課題となっている中性子捕捉療法用ボロン製剤に関して、低毒性の製剤生成に関する研究を行う。生体親和性の良い炭素C60フラーレンにボロン原子を内包化させることで毒性を大幅に低減する手法として、我々は原理的に高効率内包が可能なレーザー溶発による原子内包フラーレン生成システムを開発した。しかし、実用化にはフラーレンへの更なる高効率原子内包が必要な状況にあり、如何にして100 eV程度にピークを持つ粒子が多く生成できる条件を見出すかが鍵となる。そこで、高効率内包条件の探索、ボロン内包フラーレンの新たな計測法の開拓などを実施する。
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研究成果の概要 |
ボロン内包フラーレン(B@C60)計測法開拓のため、高エネルギー加速器研究機構においてX線吸収微細構造計測を行った。ビームラインPF-BL-7Aにて電子収量及び蛍光収量測定を行い、エネルギースペクトルを計測した。試料内にボロンと見られる194.8 eV付近の信号を得た。更に、PF-BL-11Aにて超伝導検出器を用いて計測を行い、蛍光X線計測で窒素の信号を得た。ボロンについて蛍光収量法による吸収スペクトル測定の結果、192 eV付近にピークが見られた。B@C60の評価方法の可能性は見出されたが、B@C60を同定するために、スペクトル形状について数値解析との比較研究が重要と考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
約100 eVのエネルギーを持つ粒子を多く生成するレーザーアブレーション条件の探索、及びX線吸収微細構造計測を用いたB@C60の計測法の開拓などの学術的意義がある。中性子捕捉療法用ボロン製剤のボロンの特質に由来する毒性が課題となっている。これに対して、生体親和性の良い炭素フラーレンにボロン原子を内包化させることで毒性を低減する手法が開発されることで、低毒性な製剤生成につながるという社会的意義がある。
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