研究課題/領域番号 |
20K03950
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 日本工業大学 |
研究代表者 |
梅谷 篤史 日本工業大学, 共通教育学群, 准教授 (20454580)
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研究分担者 |
元場 俊雄 大阪大学, 核物理研究センター, 協同研究員 (90121863)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ラムダハイパー核 / 原子核殻模型 / コアの変形とラムダの軌道の分岐 / ハイパー核 |
研究開始時の研究の概要 |
日本の大強度陽子加速器施設や米国のJefferson研究所で行われ、また、計画されているハイパー核の高精度な生成実験に対し、研究代表者らが開発した、低励起から中高励起にわたるハイパー核の微細な構造を明らかにできる拡張殻模型計算法を用いて、理論的、系統的に分析と予測を行う。ハイパー核のp殻領域からsd殻領域へと研究を展開し、p軌道のΛ粒子に着目して、sd殻領域の多様なコア構造におけるp軌道のΛ粒子のダイナミクスの視点から、sd殻ハイパー核の微細な構造を解明する。そのために、エネルギーレベル、生成断面積、電磁崩壊幅を計算し、系統的な分析を行う。
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研究成果の概要 |
p殻、sd殻ハイパー核に対し、原子核コアとΛ粒子の運動に注目した理論研究を行った。本研究の拡張殻模型計算法は、Λ10Be生成実験で観測されたサブピークの説明に成功している。これをp殻ハイパー核に適用し、Λ9Be、Λ10Be、Λ11Bでは、Λのp状態がp⊥ と p//軌道に分裂すること、コアのα-α変形との強い結合によりp//軌道のエネルギーが低下してsΛ状態と簡単に結合することを示した。sd殻領域では、Λ27Mgの構造計算結果がΛのp軌道と変形コアとの興味深い結合を示した。Λ40K、Λ48Kでは、Jefferson研究所での実験に先駆けて生成断面積を評価した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ハイパー核の生成実験では、国内外の研究所で高精度な結果が出始めている。本研究は日本のJ-PARCおよび米国のJefferson研究所でのハイパー核生成実験を見据えて計画しており、実験に向けて理論計算を示すことは急務であった。本研究で、実験で計画されているΛ40K、Λ48Kの生成断面積の予測を示し、また、Λ27Mgの生成断面積の予測はJefferson研究所、J-PARCでの生成実験の可能性を示した。J-PARCの大強度ビームによる、2個のΛが原子核に加わったΛΛハイパー核やΞが原子核に加わったΞハイパー核の生成実験が計画・実行される状況において、生成断面積の予測という本研究の成果は重要である。
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