研究課題/領域番号 |
20K03965
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大栗 博司 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 特任教授 (20185234)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 超弦理論 / 量子重力理論 / 共形場の理論 / 素粒子論 / 場の量子論 |
研究開始時の研究の概要 |
量子重力理論においてグローバル対称性がどのように破れるか、またはゲージ化されるかを定量的に理解し、また、距離予想やドジッター予想などのスワンプランド条件により確固たる理論的基礎付けをすることで、超弦理論の実験的検証につながる理論的予言を与えることを目指す。
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研究成果の概要 |
量子重力理論の低エネルギー有効理論について、一般的な性質をいくつか明らかにした。特に、ゲージ対称性をもつ量子重力理論について、反ドジッター時空間におけるブラックホールについて、その事象の地平線の半径が時空間の曲率半径より大きい場合に、量子状態が対称性の既約表現によってどのように分解されるかを明らかにした。たとえば、ゲージ対称性が有限群の場合には、量子状態をランダムに選んだ場合、それが既約表現Rに属する確率がRの次元の2乗に比例することを明らかにした。また、この結果を、対称性がコンパクトなリー群の場合にも拡張し、非アベリアンヘアーを持つブラックホールの熱力学的性質を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一般相対性理論と量子力学の統合を目指す超弦理論の完成は、自然界の最も基本的な法則を解明しようとする人類の大きな知的作業の到達目標の一つである。大栗の研究は、数学的に矛盾のない量子重力理論の満たすべき定理を明らかにしたものであり、超弦理論の完成に向けた大きな一歩である。
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