研究課題/領域番号 |
20K03995
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 甲南大学 (2021-2022) 東北大学 (2020) |
研究代表者 |
松田 洋平 甲南大学, 理工学部, 准教授 (50569043)
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研究分担者 |
池田 隼人 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 助教 (30649083)
坂口 治隆 大阪大学, 核物理研究センター, 協同研究員 (30025465)
銭廣 十三 京都大学, 理学研究科, 准教授 (70529057)
伊藤 正俊 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (30400435)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 炭素同位体 / 放射性同位体 / 粉末成形 / 熱分解反応 / 酸化還元反応 / 偏極陽子弾性散乱 / 炭素14 / 不安定核 / 密度分布 / 核物質の状態方程式 |
研究開始時の研究の概要 |
核物質の状態方程式を決定する事は、核子多体系や天体現象の研究に於いて重要な課題となっている。本研究では、200 MeVと300 MeVでの14C偏極陽子弾性散乱を精度良く測定し、飽和密度付近での状態方程式の傾きを求める。 14C標的作成は本研究で最も重要な部分であり、その実現が本研究の成否を決める。研究期間内で厚さ10 mg/cm2、直径12 mmで同位体比80-95%の14C標的を完成させる。通常、地上に安定に存在しない不安定原子核の場合、実験的困難から必要な精度での測定は難しいが、高濃度の14Cを標的として用い、安定原子核と同じ順運動学下で測定を行う事で、この問題を解決する。
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研究成果の概要 |
本研究では、高濃度の炭素14を含む炭酸バリウムから炭素粉末を安全に且つ高い収率で生成する方法を確立させた。方法としては、まず炭酸バリウムの熱分解反応で二酸化炭素を発生させる。但し、炭酸バリウム単体の熱分解反応温度は1000度を超えるため安全性に問題が生じる。そこで塩化銀、塩化鉛と一緒に加熱することで熱分解反応温度を400度まで下げる手法を用いた。次に発生させた二酸化炭素をマグネシウムとの酸化還元反応によって炭素粉末に変える。最終的に、これらの混合物を塩酸で溶かし、濾過することで炭素粉末のみを抽出する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炭素14の偏極陽子弾性散乱精密測定を計画している。陽子弾性散乱の観測量からは核子多体系や天体現象の研究に於いて重要な核物質の状態方程式に関する情報が得られる。通常、地上に安定に存在しない不安定原子核の場合、実験的困難から本研究に必要な精度での測定は難しい。この問題を解決するために、高濃度の炭素14を標的として用い安定原子核と同じ順運動学下で測定を行う必要がある。本研究で開発した手法を用いて高濃度の炭素14を生成すれば、上記の順運動学での実験が可能となる。
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