研究課題/領域番号 |
20K04016
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 東京工科大学 |
研究代表者 |
加用 一者 東京工科大学, 教養学環, 教授 (80377928)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 重力レンズ / 観測的宇宙論 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,重力レンズ現象を起こした天体を数多く見つけることを狙った研究である。元となるデータは,すばる望遠鏡のHyper Suprime-Cam (HSC) で得られた,広い天域の鮮明な画像データである。このデータに対して,いくつかの手法 (具体的には,Sloan Digital Sky Survey のデータに対して用いてきた手法をHSC用に改修すること,満員電車の中でも目視探査・分析を可能とするiPhone/iPad用ツールを開発すること,機械学習の手法を適用すること) を用いて重力レンズ候補天体を見つけ,分光観測により確定するということを着実に実行していく。
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研究実績の概要 |
本研究はHSCデータを用いて3つの手法 (手法1. SQLS/BQLSの候補へのHSCのデータを用いた調査, 手法2. 目視による探査, 手法3. 機械学習による探査) により重力レンズクェーサーを探査する研究計画である。このうち手法1については,2021年度中に完了している。 手法2については, 共同研究を通じて二つの成果を得た。一つ目は,銀河によってその背景銀河が重力レンズ効果を受けている系を探すもので,2319個の候補天体を目視により分類し,8個の高確度 (および28個の中確度,138個の低確度) の候補天体を発見することができた。この成果は論文として発表した。二つ目は,銀河によってその背景のクェーサーが重力レンズ効果を受けている系を探すもので,6199個の候補天体を目視により分類し,73個の高確度 (および17個の中確度,53個の低確度) の候補天体を発見した。この成果は論文として投稿中である。 また,目視による探査では,クェーサーがレンズ天体となり遠方のクェーサーを複数に見せているかもしれないという極めて興味深い天体を一つ発見していた。この天体については,2021年度にジェミニ望遠鏡Fast Turnaroundプログラムでの追観測が採択されたが,望遠鏡の故障という不運もあり,観測は実施されなかった。2022年11月の公募に再応募し,再び採択され,2023年1月に観測が実行された。詳細の分析は現在進行中であるが,初期分析によれば,極めて残念なことにこの天体は重力レンズではなかったようである。 手法3については, 従来の自作の機械から,より高度で汎用性の高いフレームワーク (PyTorch) への移行を完了した。模擬データを用いた試験によって性能の良さが発揮されていることがわかったが,模擬データをより本物らしく作らないといけないことが,改めて浮き彫りとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
手法1は完了し,手法2も着実に成果を上げているが,手法3が大きく遅れているために「遅れている」と自己評価をした。 特に,機械学習に必要な訓練データを模擬的に生成する部分が不十分であるために,実際に重力レンズクェーサーを探す段階に達しておらず,必要な計算機を購入するところまでに至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は,遅れている手法3について,重力レンズクェーサーの模擬データの生成方法を集中的に探究する。
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