研究課題/領域番号 |
20K04066
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17020:大気水圏科学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
尾崎 和海 東邦大学, 理学部, 講師 (10644411)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 酸素 / 物質循環 / 数値モデリング / 生物地球化学 / 地球史 / アストロバイオロジー / 将来予測 / メタン / 大気 / バイオシグネチャー / 大気化学 / 数値モデル |
研究開始時の研究の概要 |
地球大気組成の歴史については,これまでに地質学的記録や地球化学的データに基づいて大局的なシナリオが描かれてきた.しかしながら、地球大気の将来進化,特に酸素に富んだ大気の持続期間についてはよくわかっていない.本研究計画は、大気中の酸素、二酸化炭素およびメタンの濃度を規定する物質循環を評価可能な数値モデルを構築し、それを適用することで,将来の地球大気進化とその背後にある物質循環を解明することを目指すものである.本研究計画は,系外惑星での生命存否を判断する方法論を構築する上でも重要な知見を与えることが期待される.
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研究成果の概要 |
本研究では地球大気組成(O2,CO2,CH4)の将来進化を制約し、その支配要因や背後にある生物地球化学的物質循環を明らかにするための理論的研究を行った.生元素(C, N, P, O, S)の物質循環過程を組み込んだ新規の理論モデルの開発は当初の想定以上に順調に進展し、億年スケールで生じる大気組成及び気候変化がシミュレート可能となった.将来の大気進化予測を行った結果、億年スケールで生じる太陽光度の増大に起因した大気中CO2濃度減少と温暖化により一次生産が抑制され、大気の貧酸素化が進行するという結果が得られた.アストロバイオロジー分野へ波及効果を持つ知見も多く得られ、本研究計画の目的は達成された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって酸素に富む地球環境が永続的に続くものではないことが初めて定量的に示されたことは、系外惑星生命探査に重要な示唆を与える研究成果である.酸素は生命存在指標(バイオシグネチャー)として注目されてきたが、地球史の大半は貧・無酸素環境であり、そのような惑星大気についてどのように生命存否を判断するのか、今後の研究の発展が期待できる.
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