研究課題/領域番号 |
20K04106
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 核融合科学研究所 (2023) 神戸大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
堀 久美子 核融合科学研究所, 研究部, 准教授 (30636858)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 地球惑星内部物理学 / 磁気流体波動 / 地磁気変動 / ダイナモ / 国際研究者交流 / 磁気流体波 |
研究開始時の研究の概要 |
地球の中心部に存在する流体コア(または外核)内の磁気的な波を検出する。このような波の存在は半世紀以上前に予言されたが、地磁気観測や古地磁気研究の進展によって、近年、検出できる可能性が高まってきた。最新の観測データと大規模数値シミュレーション、そして、新たな時系列解析法(動的モード分解)を組み合わせることで、微細な波動シグナルを捉えることを目指す。この波のふるまいを解析することにより、地磁気の生成メカニズム(地球ダイナモ作用)がより明らかになると期待できる。
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研究成果の概要 |
地球や他惑星の深部に存在する磁気的波動のシグナルを捉えるため、データ科学的手法の一つである動的モード分解を応用した。その妥当性を数値シミュレーションの数値データを用いて確認し、地球惑星物理学的研究における有効性を二種の観測データ(地磁気永年変化と木星赤外放射変動)において示した。その結果、地磁気永年変化には周期約 6 年の軸対称な振動と 70-140 年の西方伝播波動が存在しそうなこと、そして、木星赤外放射変動には半周期 3-7 年の軸対称な振動が存在することがわかった。これらはそれぞれ、地球深部コアそして木星深部金属水素層で励起された磁気的波動のシグナルとして解釈可能であることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
流体力学分野をはじめ他分野で応用が広がった動的モード分解を、地球惑星物理学分野に導入した。また、このデータ科学的技術を物理解釈のためにいかに活用できるか、という新たな一例と方法論を示した。 その結果は、地球コアおよび他惑星深部における磁気的波動の検出を示唆するものである。今後さらに検証を進めその波動特性を解析していくことで、ダイナモ(磁場形成維持)機構の解明につながる情報を得られる、と期待される。多方、今回の結果は、数百年来認識されてきた木星表層変動現象が、このガス惑星深部における振動に起因することをも示唆する。この成果は、国内外の一般向けメディアで報道された。
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