研究課題/領域番号 |
20K04110
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
出倉 春彦 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 講師 (90700146)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 格子熱伝導 / 下部マントル / 玄武岩 / パイロライト / 第一原理計算 / 地球下部マントル / 熱伝導 / 理論 / 非調和格子動力学 / 格子動力学 / 分子動力学 / 温度構造 / 熱伝導率 / 格子動力学法 / 分子動力学法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では沈み込みスラブの構成鉱物の格子熱伝導率を第一原理非調和格子動力学計算により決定する。下部マントルへと沈み込むスラブ自身,および,スラブと周囲のマントルとの熱的な相互作用の定量的な理解を通じて,下部マントルの温度の不均質構造の制約を目指す。
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研究成果の概要 |
地球内部の温度は現在でも不確かな物理量の一つである。スラブ・マントルの両者の鉱物組成の違いを反映して,マントル内部は極めて不均質な温度構造が実現していると考えられている。本研究では,種々の沈み込みスラブ上面の玄武岩組成層の構成鉱物および中・下面のパイロライト構成鉱物を対象として第一原理格子動力学計算を実施し,スラブの沈み込みに由来する下部マントルの温度不均質構造の制約のために必要となる格子熱伝導率を理論的に決定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マントル鉱物の格子熱伝導率は,地球ダイナミクス等の解明に必要となる物理量である。しかし,下部マントル温度・圧力条件下の実験は依然として容易ではない。また,理論研究においても,鉄固溶体などの現実的な化学組成を対象とした計算報告例は極めて少ない。本研究では,沈み込みスラブを構成する鉱物の端成分組成の深部マントルその場条件における格子熱伝導率,ならびに,高温高圧下における鉄固溶効果等について,先駆的な研究成果が得られた。今後,これらの物質科学的な知見を取り入れた熱的進化モデリングの構築を通じて,地球内部の温度構造の進化(熱史)についての理解が促進されるだろう。
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