研究課題/領域番号 |
20K04121
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
市來 雅啓 東北大学, 理学研究科, 助教 (80359182)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | インダクションベクトル / 電磁誘導 / 海洋効果 / 海岸線効果 / 海峡効果 / 離島効果 / マントル / 電気伝導度・比抵抗 / 計算機シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
地球内部の高電気伝導度の位置特定に使用するインダクション・ベクトルについて、虚数部のインダクション・ベクトルの基礎研究をシミュレーション中心に行う。海水・海洋の影響が非常に大きい実数部のインダクション・ベクトルに対し、虚数部のインダクション・ベクトルは海洋よりも地殻・マントルの高電気伝導度に対応しているか否かを、3次元媒体用電磁場シミュレーションで確かめる。素過程を明らかにした上で、実際の海底地形・海水分布を与え、東北地方で得られている虚数部インダクション・ベクトルの結果が、海溝が湾曲している津軽海峡付近直下の地殻やマントルの高伝導体に原因があるかどうかをフォワード・モデリングで明らかにする。
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研究成果の概要 |
本課題は地殻・マントルの電気伝導度と虚部のインダクションベクトルの関係を研究した。2次元的構造における海陸境界と地殻・マントルの高伝導体では虚部のインダクションベクトルは表皮深度に対応して海水や高伝導体の方向を指向し、構造の特徴を良く反映する。しかし、陸地が海域に囲まれるような3次元的な構造では、虚部のインダクションベクトルは短周期だと海域を、長周期だと陸地の中心を中間周期では、海陸境界に平行な方向をそれぞれ指向する。東北地方の観測による周期5000~10000秒の北向き虚部のインダクションベクトルは北海道西部の最上部マントル付近に高抵抗のブロックを置くと説明できる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球内部の電磁誘導研究において虚部のインダクションベクトルの海洋効果、海岸線効果などの海陸境界、海底地形の影響をモデリングによって具体的特徴を明らかにしたことは地球内部の比抵抗構造を研究する上で学術的な意義は非常に大きい。作業仮説では実際の東北地方の虚部のインダクションベクトルの特徴は北海道西部の最上部マントルの高伝導体に原因があると考えていたが、実際は高抵抗の可能性が高いことが示唆されたことは、今後新しいマントルテクトニクスの解明に繋がる可能性がある。
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