研究課題/領域番号 |
20K04128
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
水上 知行 金沢大学, 地球社会基盤学系, 助教 (80396811)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | かんらん岩の構造解析 / 動的再結晶 / 電子線チャネリングコントラスト / かんらん石の動的再結晶 / 粒径依存型クリープ / 沈み込み境界 / マントルレオロジ― / マントルレオロジー / 岩石構造 / ゆっくり滑り / プレート境界カップリング / 粒界すべりクリープ |
研究開始時の研究の概要 |
沈み込みプレート境界では多様な摩擦すべりと流動過程が複合的に関与して歪みを解消している。巨大地震発生に至る歪み集中を進めるゆっくり滑りの挙動が地震学的観測から明らかになる一方で、より深部のプレート境界のカップリング状態は未だ不明である。 本研究では、地震すべりに似た非定常的挙動を起こしうる、かんらん石粒界すべりクリープのマントルウェッジにおける広がりと寄与について、日本に露出する代表的なかんらん岩の構造解析から情報を集め、沈み込み帯の歪み解消システムの実態に迫る。
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研究成果の概要 |
沈み込みプレート境界のマントル深度において非定常挙動の要因となりうるかんらん石の粒界すべり(GBS)クリープの実態解明のため、天然かんらん岩(三波川帯東赤石かんらん岩体と日高帯幌満かんらん岩体)を用いて構造解析を行った。電子線チャネリングコントラストイメージング(ECCI)を利用した転位観察法に取り組み、試料処理の最適条件を探って非破壊で転位を可視化することに成功した。また、幌満岩体の衝上時に形成された細粒橄欖岩組織に多様な動的再結晶過程を経て粒径依存型クリープ(GBSクリープと拡散クリープ)へ遷移した事実を明らかにした。特に、反応を伴う細粒化の実態を天然のマントル岩石において初めて見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
プレート境界型地震の震源域の上盤を持ち上げる応力の蓄積は、より深部の歪み解消過程と関連している。テクトニック微動やスロースリップが観測されるゆっくりすべり域が直接的な影響を及ぼすが、さらに深部のかんらん岩の流動現象も連動する一つのシステムとして捉えるべきであろう。その深部で優勢と予想される、かんらん石の粒径依存型クリープの実態を示した地質学的研究の例が少ない。今回、幌満岩体において輝石を含む典型的なマントルかんらん岩に見出された構造は普遍性を持つ。そして、この岩石の動的再結晶組織の定量的解析、そして岩石の非定常的な強度変化の解析へと道を開いた。
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