研究課題/領域番号 |
20K04132
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
相澤 広記 九州大学, 理学研究院, 准教授 (50526689)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | バソリス / 比抵抗 / 花崗岩 / 大崩山 / MT観測 / マグマだまり / マグマ供給系 / リング状貫入岩体 / MT |
研究開始時の研究の概要 |
活火山のマグマ供給系の形状を、マグマ供給系の化石の形状から検証することが本研究の目的である。いわゆる死火山のマグマ供給系は物理探査の対象となってこなかったが、本研究では現在火山活動が終了しており、かつ、花崗岩体 (マグマだまりの化石) が地表に露出している大崩山を対象とする。花崗岩体は周辺にくらべて特異に高比抵抗としてイメージングされることから、マグマだまりとマグマの通り道の形状を推定する。
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研究成果の概要 |
過去に巨大噴火を起こし、マグマだまりの化石 (花崗岩体) が地表に露出している大崩山において広帯域MT観測を行った。既存点もあわせて100点のデータを用いた比抵抗構造推定を行い、地表のリング状貫入岩体の分布に対してやや広がりをもった3000Ωm前後と高比抵抗な異常体を推定した。これは地下で固結したマグマと解釈でき、その体積は少なくとも3000 km3以上と結論した。大崩山のマグマの噴出量がおよそ370 km3と推定されることから、地表に噴出したマグマは生産されたマグマ全体のおよそ1割程度となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大崩山地下で固結したマグマの総体積は3000 km3以上と推定したが、過去の比抵抗構造調査からは、活火山の下にこれほどの大量のマグマが存在している証拠は提出されていない。火山の一生を通じて、低比抵抗である一つの巨大なマグマ供給系が成長していき、深部からのマグマの供給が途絶えると徐々に固結して高比抵抗になっていくというよりも、固結したマグマだまりの周辺に新たなマグマだまりが次々と形成されていく、このプロセスが繰り返されるのがマグマ供給系進化の実体である可能性がある。
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