研究課題/領域番号 |
20K04167
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
|
研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
田中 基嗣 金沢工業大学, 工学部, 教授 (30346085)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 人工骨 / コラーゲン / ハイドロキシアパタイト / 微視構造最適化 / 微小力学試験 / 最適微視構造 |
研究開始時の研究の概要 |
コラーゲン単線維,コラーゲン/ハイドロキシアパタイトの複合線維,複合線維を一方向に束ねたコラーゲン/ハイドロキシアパタイトの階層構造化骨様複合線維束,それをらせん状に巻いた円柱状骨単位について,変形・破壊特性に及ぼす微視構造因子の影響をパラメータスタディ的に評価し,分子シミュレーションを用いた力学特性発現メカニズムの解明と逆問題解析シミュレーションによる微視構造最適化により,コラーゲン分子とアパタイト結晶を用いてボトムアップ式に創製・最適化した微視構造をもつ骨単位の設計・実現手法を確立する.
|
研究成果の概要 |
本研究では,コラーゲン分子とアパタイト結晶を用いてボトムアップ式に創製・最適化した微視構造をもつ骨単位の設計・実現手法を確立することを目的とした.その結果,電気泳動により束化したコラーゲン線維およびハイドロキシアパタイト/コラーゲン複合線維の引張強度の電流値上昇による変化には線維配向度と線維損傷によるトレードオフ関係が存在すること,HAp析出の前後どちらか一方ではなく前後ともにオステオネクチンを作用させることにより複合体としての引張強度が最大化されること,が示唆された.また,複数のハイドロキシアパタイト/コラーゲン複合線維束をねじることによりオステオン様構造を作成するシステムを構築できた.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,コラーゲン/ハイドロキシアパタイト骨様複合線維束について,微視構造因子が各スケールにおける力学特性に及ぼす影響とその発現メカニズムを明らかにした上で,これらの因子の複合効果をパラメータスタディ的に評価することで,骨組織と同じ(あるいはそれを上回る)力学特性を発現させる複合化・階層化微視構造を最適設計する手法を構築しようとするものである.従来存在しない手法を新しく確立する取り組みであり,この点に学術的独自性があると言える.また,その結果として,骨組織そのものを人工的に創出できる原理を構築し,従来に存在しない極限性能を持つ素材を創製する試みであり,この点に創造性があると言える.
|