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マイクロスケールの繊維揺らぎに起因する一方向CFRPのキンクバンド破壊起点の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K04184
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分18010:材料力学および機械材料関連
研究機関日本大学

研究代表者

上田 政人  日本大学, 理工学部, 准教授 (80434116)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード炭素繊維強化プラスチック / 圧縮強度 / キンクバンド / キンクバンド破壊 / 繊維うねり / デジタルツイン / X線CT
研究開始時の研究の概要

炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は金属よりも軽量かつ高剛性・高強度な材料であるが,その圧縮強度は引張強度と比較して低いため,曲げを受ける部材では圧縮側から先行して破壊が生じやすい.CFRPの圧縮強度は炭素繊維の配列状況に依存すると考えられるが,その詳細な配列状況は不明である.本研究ではX線断層撮影装置を用いてCFRPの断層画像を取得し,各繊維の揺らぎを再現するCFRPの3次元モデルを構築して,その数値シミュレーションを行う.炭素繊維のミクロンオーダーの揺らぎを考慮に入れて,CFRPの圧縮強度の発現メカニズムを評価することによって,圧縮強度を向上させるための方法を究明することを目的とする.

研究成果の概要

一方向炭素繊維強化プラスチック(CFRP)において繊維方向圧縮強度が低い原因は,その内部に生じるマイクロスケールの繊維揺らぎに起因している.しかし,この繊維揺らぎのどの箇所から繊維方向圧縮破壊(キンクバンド破壊)が生じるのかは明らかになっていなかった.本研究では,計測可能な繊維初期不整角のばらつきを考慮に入れた解析モデルを構築することによって,初期不整角の大きな繊維群から順次圧縮荷重の分担力が低下し,初期不整角が0.5度程度の繊維群が圧縮荷重を支持できなくなることで,最終破壊を生じることを明らかにした.また,繊維初期不整角のばらつきが圧縮強度に与える影響を定量的に示した.

研究成果の学術的意義や社会的意義

炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の繊維方向圧縮強度は繊維方向引張強度の50~60%程度であり.曲げを受ける構造部材として使用する場合には圧縮側の補強が必要となる.従って,圧縮強度が向上すれば,CFRP構造の更なる軽量化を実現することができる.本研究では,マイクロスケールの繊維揺らぎを考慮に入れた一方向CFRPの圧縮強度予測方法を確立することによって,圧縮強度を決定している繊維揺らぎを特定した.また,繊維初期不整角のばらつきが圧縮強度に与える影響を評価した.以上により,一方向CFRPの繊維揺らぎを抑制した場合の圧縮強度の向上率を定量的に評価することができるようになった.

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] Initiation and propagation of fiber kinking from fiber undulation in a unidirectional carbon fiber reinforced plastic2020

    • 著者名/発表者名
      Takahashi Takuya、Ueda Masahito、Miyoshi Keisuke、Todoroki Akira
    • 雑誌名

      Composites Part C: Open Access

      巻: 3 ページ: 100056-100056

    • DOI

      10.1016/j.jcomc.2020.100056

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 繊維方向圧縮強度に与える界面強度の影響2022

    • 著者名/発表者名
      上田政人
    • 学会等名
      日本界面学会2022年度年次大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] X-ray computed tomography-based automatic fiber tracking of unidirectional carbon fiber reinforced plastic by digital image correlation method2021

    • 著者名/発表者名
      Shiryu Morita,Masahito Ueda
    • 学会等名
      17th Japan International SAMPE Symposium & Exhibition
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Fiber kinking of unidirectional CFRP with clustered fiber arrangement2021

    • 著者名/発表者名
      Takuya Takahashi, Akira Todoroki, Masahito Ueda
    • 学会等名
      17th Japan International SAMPE Symposium & Exhibition
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] アップデートデジタル画像相関法を用いた一方向炭素繊維強プラスチック内部の繊維うねりの評価2021

    • 著者名/発表者名
      森田子竜, 上田政人
    • 学会等名
      日本非破壊検査協会 安全・安心な社会を築く先進材料・非破壊計測技術ミニシンポジウム
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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