研究課題/領域番号 |
20K04185
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
秋田 貢一 東京都市大学, 理工学部, 教授 (10231820)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 中性子回折 / 残留応力測定 / 基準格子定数 / 応力解放 / 中性子応力測定 / 残留応力 / 結晶格子 / 構造材料 / 格子定数 / ひずみ / 相応力 / Ⅹ線応力測定 / 溶接 |
研究開始時の研究の概要 |
溶接部におけるd0決定のためのd0試験片作製の指針を得ることを目的とする。具体的には、同一の溶接試験体から種々の寸法を有するd0試験片を切り出し、その試験片のd0分布をⅩ線回折および中性子回折法によって実験的に明らかにする。また、有限要素法解析手法(以下、FEM解析)を用いて、それらの試験片の切り出しに伴う残留応力変化をシミュレーションし、残留応力を十分に解放させるための切り出し寸法について裏付けをする。以上を総合的に検討し、d0試験片の作製指針を示す。これにより中性子応力測定の信頼性を向上させ、機械・構造物の強度評価の高精度化とそれによる機械・構造物の高性能化および安全性向上に資する。
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研究成果の概要 |
結晶質構造材料の応力状態を中性子回折によって測定する場合、被測定試料の無応力状態における結晶格子ひずみの基準値となる基準格子面間隔(d0)が必要である。しかし、現状ではd0決定法に標準化された方法はない。そこで、d0の実験値に及ぼす種々の影響因子を検討した。その結果、d0測定用試料として櫛状試験片を用いる場合、その切出し加工にはワイヤ放電加工が適切であること、また、応力解放させる方向の切り込み幅(櫛の歯幅)は3㎜以下が適切であることなどを実験・解析をもとに明らかにし、d0測定用試料の標準化に向けた重要な知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
産業界において中性子による残留応力測定ニーズが特に高い溶接部では、溶接時の原子拡散のために基準格子定数が空間的に分布するため、応力除去焼きなましを施しても無応力状態が得られない。この対策として試料に細かい切り込みを導入することで応力を解放させたいわゆる櫛状試験片が用いられている。しかし、この試験片の適切な準備方法が確立されていないという問題があった。本研究では、d0測定における種々の影響因子を実験及び数値解析的に明らかにし、応力解放させる方向の切り込み幅(櫛の歯幅)は3㎜以下が適切であることなどを明らかにし、d0測定用試料の標準化に向けた重要な知見を得た。
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