研究課題/領域番号 |
20K04197
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
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研究機関 | 足利大学 |
研究代表者 |
田村 昌一 足利大学, 工学部, 教授 (80641951)
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研究分担者 |
鏑木 哲志 群馬県立産業技術センター, その他部局等, 係長 (20522379)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | チタン合金 / 異方性 / すべり系 / 圧延 / 切削加工 / せん断変形 / 圧延チタン合金 / 切削力 / 切りくず / 結晶方位 / 単結晶チタン |
研究開始時の研究の概要 |
圧延チタン合金はすべり系の少ない六方最密構造を有するため、塑性変形が難しく、切削性が乏しい。また圧延による集合組織によって材料特性に異方性が発現し、圧延方向と切削方向の相対角度に応じて切削特性が変化する。ただし、すべり系が一方向に配向しやすい圧延チタン合金の特性を活かし、切削性の良い方向に切削することで、加工性の改善が期待できる。 本研究では、チタンの結晶すべり系によって引き起こされる切削特性の異方性を解明し、多結晶集合組織の圧延チタン合金の切削力や切りくず生成等との関係を明らかにする。
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研究成果の概要 |
圧延チタン合金は、圧延による結晶方位の異方性により、圧延方向と切削方向の相対的な角度が周期的に変化するため、工具の周期的振動や切削力に異方性が生じる。本研究では、圧延チタン合金の切削異方性を解明し、切削性改善を目指した。まず、圧延方向に切削すると、切りくず生成に要するせん断変形方向と、結晶のすべり方向が、平行に近づくため、仕上げ面品質が向上することが分かった。さらに、回転工具による溝切削の試験では、最大切削厚さの時に切削方向と圧延方向が平行になるように工具送り方向を調整することで、切削に要するエネルギを削減できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、様々な産業で広く使用されている圧延チタン合金の切削加工において、材料の異方性の観点から切削特性に影響を及ぼす影響を調査し、加工性の良い切削方向や切削エネルギを削減する工具送り方向を見出した。これはエネルギ抑制という社会的ニーズに貢献する成果と言える。また、本課題ではチタン合金を対象に研究を行ったが、他の異方性材料を切削する需要も存在している。今回の研究成果は、これらの異方性材料における具体的な切削加工の改善策にも関連するものであり、社会的な意義を持つと考えられる。
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