研究課題/領域番号 |
20K04208
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
關谷 克彦 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (80226662)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 構成刃先 / 凝着 / 切りくず / 切削加工 / 鋼 / 常用切削速度 |
研究開始時の研究の概要 |
金属材料の切削加工における凝着物生成および切りくず生成過程を明らかにすることを目的としている. 断続旋削加工時に生成された切りくずの末端部に工具表面への凝着物もしくは構成刃先を含む切りくず生成領域通過直後の被削材組織情報が保存されていることに着目し,これらの断面の観察と硬さ測定を実施することにより,凝着物や構成刃先の3次元形状と切りくず幅方向の材料流出を含めた切削工具切れ刃稜線周辺部の材料変形及び流出挙動を把握する. 切りくず生成にともなう現象を深く理解することにより,切削加工技術の向上に資する.
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研究成果の概要 |
切削加工技術の進歩を促すため,切削加工で生じる現象を解明することを目的としている.本課題では,切削加工で生じる切りくずに着目し,切削現象を凍結させる新たな実験手法を開発した.得られた切りくずの断面組織を観察することによって,切りくずの生成には,切りくず生成直後の材料が工具表面に凝着する構成刃先が重要な役割を果たしており,高速度下で切削しても構成刃先は消失せず,切りくずはこの構成刃先上を流れていることが示唆される結果が得られた.従来構成刃先は高速度下では消失すると言われてきたが,本研究課題により,常用切削条件下では構成刃先は薄くはなるものの消失はしなかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
切削加工において,切りくず生成には構成刃先が大きな影響を及ぼしていることが新たに判明した.このことから,切削時に必要な力の大きさや,工具の寿命に大きな影響を及ぼす切削熱のより正確な予測,生成した切りくずの排出性の向上のためには,構成刃先の存在を考慮した切削モデルの構築が必要となることが判った. また,生成された構成刃先をうまく利用すれば,希少元素が含まれている切削工具の寿命が延長され省資源化に貢献できる可能性が示唆された.
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