研究課題/領域番号 |
20K04243
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18040:機械要素およびトライボロジー関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
砂見 雄太 東海大学, 工学部, 准教授 (10709702)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ナノシート / トライボロジー / 摩擦係数 / バイオミメティクス / 接着力 / 摩耗 / ロール・ツー・ロール / 微細構造 / 摩擦 / ナノインプリント技術 / 微細孔 / 抗菌作用 / 潤滑 / 触覚 / 脳波 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、脳波計を用いてナノシートの有する摩擦・摩耗特性と触覚記憶の関係を明らかにすることを主たる目的とする。まず、指とナノシート間の摩擦・摩耗特性を実験的に検討する。その後、ナノインプリント法を用いてナノシートに超微細構造を付与し、そのナノシートのトライボロジー特性を実験的に解明する。微細構造パターンとそれを付与したことにより発現するトライボロジー特性については、ナノシートの有する高い凝着力のメカニズム解明および摩擦係数について実験的に検討する。それらと同時に、ナノシート上での指の摺動実験中に人間の脳波を脳波計を用いて測定し、脳波(触覚記憶)と摩擦・摩耗特性の相関関係を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では,従来スピンコート法で作製されていたナノシートをロール・ツー・ロール技術といった生産性を劇的に向上させる方法で大量生産する.また,適正な制作条件を探索し,ナノシートの厚みをコントロールする.得られたナノシートは膜厚さを測定し,その後シリコン基板に貼り付けたナノシートと指の間の摩擦係数を,垂直荷重と摩擦力を同時に測定できるロードセルを用いて測定し,それらの値から摩擦係数を算出する.その際、ナノシートの摩耗状態もFE-SEMなどを用いて表面を観察する. 次に,PDMSを用いて鮫肌の型を作製し、その表面にナノシートを貼付して細菌の接着性について検討した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では,ナノシートの大量生産方法とそのトライボロジー特性について実験的に検討した.本研究では将来の医療分野を視野に入れて指とナノシート間の摩擦係数を測定し,膜厚さが薄くなるほど摩擦力が大きくなることを確認した.また,その際の摩耗状態についても定性的に観察した.さらに,ナノシートの接着力についても実験的に検討し,膜厚さ依存性があることがわかった.次に,鮫肌の型にナノシートを貼付することで細菌の接着力が低下することを確認した. これらの成果は,ナノシートの基礎特性を明らかにしたことに学術的な意義があり,かつナノシートを大量生産できる製作条件を見出したことは社会的意義があると確信している。
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