研究課題/領域番号 |
20K04246
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18040:機械要素およびトライボロジー関連
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研究機関 | 明星大学 |
研究代表者 |
高 三徳 明星大学, 理工学部, 教授 (00337271)
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研究分担者 |
中佐 啓治郎 広島国際学院大学, 工学部, 研究員 (80034370)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 二段階突起物 / 軟質物体 / グリップ機能 / ステンレス鋼 / 放電加工 / スパッタエッチング / 粒子法シミュレーション / グリップ・ソフトウエア / グリップ力 / 突起物モデル生成ソフト / 粒子法 / グリップ・ソフトウェア / プラズマ窒化 / 軟質シリコーン板 / グリップ試験 / 微細突起モデル / グリップソフト開発 / シリコーンシート / ファイバーシート / 摩擦試験 / FEM応力解析 / 搬送機能 / シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
軟質で滑りやすい物体を確実にグリップ・クランプ・搬送する突起物形状を決めるためのシミュレーション手法を開発する。まず、機械加工により作製したミリメータサイズの突起物の上に、スパッタエッチングによりミクロンサイズの突起物を形成し、この二段階突起物が軟滑物体を確実にグリップできる条件を実験により見出す。つぎに、軟滑物体および表面液体層の変形・グリップ特性を粒子法によりシミュレーションし、グリップ試験の結果と比較する。最後に、任意の形状・変形特性をもつ軟滑物体を、所定の力で確実にグリップするには、どのような形状の突起物をもつ表面を設計すればよいかを選択できるソフトウェアを開発する。
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研究成果の概要 |
本研究では,一段階突起物として放電加工によりミリメータ寸法の三角プリズム型および四角錐型突起物を作製し,その上にスパッタエッチングによりミクロンメータ寸法の微細な円錐状突起物を形成して二段階突起物とした.これらの突起物試験片を用いてマシンオイルを塗布した軟質シリコーン板のグリップ試験を行った結果,二段階突起物のグリップ力は一段階突起物より約2倍大きくなった.これらのグリップ試験の結果,有限要素法と粒子法のシミュレーション結果,突起物創成ソフトウエアを組み合わせ,任意の形状・変形特性をもつ軟滑物体を確実にグリップするのに最適な二段階突起物を選択できる「グリップ・ソフトウエア」の枠組みを開発した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により,軟滑物体を確実にグリップするには,二段階突起物の利用が有効であることが明らかになった.また,一部未完成部分が残っているが,当初目的とした「グリップ・ソフトウエア」の大枠を開発することができた.このグリップ・ソフトソフトウエアは,多種多様な食品,布・プラスチック・ゴム・繊維物質などの工業素材,人体組織(内臓,血管),土・雪など,任意の形状・寸法・変形特性をもつ軟滑物体を確実にグリップ・搬送することが必要な機械,ロボット,医療器具,スポーツ・作業用具などの表面設計に広く利用できる.
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