研究課題/領域番号 |
20K04255
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
大石 義彦 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (90617078)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 抵抗低減 / 気泡 / せん断応力 / 省エネルギー技術 / 船舶 / 乱流 / 乱流境界層 / 省エネルギー |
研究開始時の研究の概要 |
申請者はこれまで摩擦抵抗低減を実現するために混相流計測技術を開発に注視してきた.摩擦抵抗低減を研究する研究者がもっと欲しているのはせん断応力を精度よく獲得することである.時空間スケールにおいて個々の気泡や周囲流れが観測可能な高周波応答の流体摩擦の測定が求められる.本研究課題では混相流における高ダイナミックレンジの周波数応答のせん断応力測定法を独自に確立し,壁面摩擦抵抗低減効果を制御された粗密気泡分布で実証する.その基礎計測法を基に低減持続性に優れた粗密気泡群混入方法を提案することである.
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研究成果の概要 |
個々の気泡や気泡周りの流れが観測可能な高周波応答の流体摩擦の測定が確立すれば,摩擦抵抗を増加させる要因を制御することができる.本研究課題では混相流における高時間分解能のせん断応力測定法を独自に確立し,気泡流の条件で実証することを目的とした.本研究課題で提案するレーザーせん断応力計の精度を向上させ,気泡混入時のせん断応力の計測に成功した.瞬時のせん断応力の変動のみならず平均値でも計測できることを保証した.乱流イベントの抽出方法に挑戦し,条件付きサンプリング法を追加したアルゴリズムを加え,乱流イベントの変化を解析した.これにより気泡流においてバースト現象への寄与が高いことが判明した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は先進的なせん断応力測定を介して,流体の輸送に関する問題を解決ための技術基盤を構築した.乱流中における気泡流という複雑な流動場の高時間分解での計測により摩擦抵抗低減を効果的に実現するためのメカニズム解明に寄与する.本課題解決により,船舶における摩擦抵抗低減の最大化に最も貢献する.せん断応力は船舶の輸送効率を決定する対水速度計測の目となり,自動化など波及効果が高い.さらに,乱流中における気泡流の測定が可能になったことで,非ニュートン流体など様々な流体の直接測定の可能性を広げた.
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