研究課題/領域番号 |
20K04260
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
福島 啓悟 福井大学, 学術研究院工学系部門, 講師 (50725322)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | イオン液体 / 粘性係数 / 分子動力学 / 電視状態計算 / 流路幅依存性 / 拡散係数 / 微細流路 / ナノチャネル |
研究開始時の研究の概要 |
二次電池などのエネルギーデバイスへの利用が期待されているイオン液体が,その効率を左右する数nm程度の微細な構造体内部においてどのように輸送されているのかを数値計算で評価し,微細な構造内部におけるイオン液体の輸送特性を決定している物理的な要因を明らかにする.さらに,輸送特性の流路幅依存性を定量的に評価できかつ複数のイオン液体に適応可能な数値モデルの作成を目指す.これらの研究から,イオン液体粘性係数の流路幅依存性を決定している分子構造の要因を特定する事ができる.
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研究成果の概要 |
本研究では分子動力学シミュレーションを用いてイオン液体の粘性係数が微細流路の大きさによってどのように変化するのかを明らかにする事を目的として研究を行った.微細流路に流路に垂直な方向に電場を印可した結果、内部に生じる電場は流路幅によって大きく変化することが分かった。これは,イオン液体の電気二重奏の構造が流路幅に大きく依存することを明らかにした.一方、粘性係数は実験値を過小評価した.そのため定量的な数値モデルの作成を行う為に電視状態計算を用いて電荷の決定を行った.しかし,電荷を過小評価する傾向は変わらなかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イオン液体は特に電気化学分野での利用が期待されている物質である.特に近年発展が著しいナノデバイスにおいてその挙動を数値計算で解析することができれば、今後のナノオーダーデバイスの開発に大きく貢献することが出来る。本研究で得られた知見は,流路幅が十分に小さくなるとイオン液体の誘電特性が変化することが明らかになった。これは電池の高効率化などに大きく貢献できると考えられる.また,イオン液体の粘性係数の計算が通常の古典分子動力学では難しい事は知られて来たが、電視状態計算を用いた電荷解析を用いても困難であり,分極モデルを加味したモデルで計算する必要がある事が再確認された。
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