研究課題/領域番号 |
20K04264
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
伊藤 靖仁 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40346078)
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研究分担者 |
酒井 康彦 公益財団法人名古屋産業科学研究所, 研究部, 上席研究員 (20162274)
岩野 耕治 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (20750285)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | Jet / Mixing / Diffusion / Control / 噴流 / 数値シミュレーション / 強化学習 / 混合拡散制御 / 熱物質輸送 / 矩形噴流 / 乱流 / 乱流エネルギー減衰 / 実験 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,ヴォルテクスジェネレータの設置や旋回の利用を提案した噴流制御法の開発を目的とする.いずれの場合にも鍵となる要素の一つは縦渦であるが,初期条件・境界条件により流れの形態が簡単に遷移するため,それらの流動構造や制御法の有効性は限られた条件下でしか解明されていない.そこでPODやDMDにより流動構造を低次元化・要素化し,機械学習を利用することにより,上記の噴流現象の理解および付加エネルギを必要としないパッシブな噴流制御法の最適化指針の確立を目指す.室内実験および数値シミュレーションを併用することで,信頼性を確保したうえで様々な条件下の流れを効率よく再現する.
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研究成果の概要 |
噴流を中心とする乱流の基礎構造の解明を行うとともに,噴流初期流速分布の工夫による混合拡散の制御を目的とした研究を,主に数値シミュレーションにより行った.具体的には,準一様等方性乱流およびせん断乱流場における乱流エネルギおよびスカラの渦スケール間輸送機構を明らかにすると主に,ヴォルテクスジェネレータを用いた噴流制御,および深層強化学習による噴流初期流速分布の最適制御を行った. 研究の結果,噴流における混合・拡散の促進/抑制のために望ましい初期流速分布形状の同定を行うとともに,その流動構造を解明することにより,その物理的背景を明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
噴流はエンジン,エアコンなど幅広い流体機器にみられる現象であり,その基礎構造の解明および最適化は,高エネルギー効率・低環境負荷機器の開発に不可欠である.本研究では最も一般的な噴流制御手法である初期流速分布の最適化に焦点を当て,それにより引き起こされる縦渦など二次流れを利用した噴流制御法の最適化を行った.本研究より,初期流速分布を特殊な形状とすることで,通常の噴流とは大きく異なる統計的性質を有する噴流が形成されることが明らかになった.これは従来では実現が困難であった特性を有する噴流の実現可能性を示しており,今後の工学応用が期待される.
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