研究課題/領域番号 |
20K04265
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
村田 滋 京都工芸繊維大学, 機械工学系, 教授 (50174298)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 流体工学 / 流体計測 / 波動光学 / ディジタルホログラフィ / トルクコンバータ / 3次元計測 / 流体機械 |
研究開始時の研究の概要 |
トルクコンバータは自動車の自動変速機の動力伝達要素である.トルクコンバータには3つの翼列があり,これらの相対回転運動は自動車の運転状態に応じて変化するため,その翼列間における作動流体も時間とともに変化する複雑な3次元構造を有して運動する.そして,この複雑な流れを理解することはトルクコンバータの高性能化に不可欠である.本研究課題では,1台のカメラだけで3次元情報を記録できるディジタルホログラフィを利用した3次元流速測定法を用いて,トルクコンバータ内非定常流れの3次元流動機構を明らかにする.
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研究成果の概要 |
本研究課題では,自動車用トルクコンバータの性能改善のため,その内部を循環するオイルの非定常流動構造を3次元的に捉える流速分布計測法および局所渦度計測法を開発し,その性能評価を行った.流速および渦度計測のため流体中に混入する可視化トレーサー粒子の3次元的な運動を捉えるため,ディジタルホログラフィに基づくビデオ計測法を構築するとともに,流速情報を用いることなく可視化トレーサーとして使用した微小透明延伸フィルムの点滅周波数から渦度を評価する手法を開発した.開発手法をトルクコンバータモデル内の流速分布計測や往復運動する平板周りの渦度計測に適用して実験的にその実用性を評価した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自動車用トルクコンバータ内部の3次元的なオイル流動は,異なる観測方向からのビデオ計測による時間平均的な流速分布でしか評価されてこなかったが,本研究課題で開発した手法によると,3つの異なる翼列それぞれにおける流速分布を同時に計測できるため,翼列の相対的な位置関係に応じて時間変動する翼列全体の3次元的流動構造を理解することができる.これより,自動車の効率的な利用を可能とするトルクコンバータ設計に寄与できるとともに,時間変化を伴う様々な3次元流動現象の実験解析における活用が期待され,各種産業界の開発研究や一般の学術研究においてその有用性は極めて大きいと考えられる.
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