研究課題/領域番号 |
20K04266
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
|
研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
福井 智宏 京都工芸繊維大学, 機械工学系, 准教授 (00451542)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | レオロジー / 懸濁液 / 混相流 / 非ニュートン流体 / 粒子懸濁液 |
研究開始時の研究の概要 |
微小循環系では,赤血球の機能的な運動により,効果的な物質交換を達成するためのレオロジーコントロールが自発的に行われている.本研究では,このような機能性流体の創製を目指し,懸濁液のレオロジーコントロールならびに,微細構造解析に基づく新たなレオロジー同定法の提案を目的とする.また,瞬時速度場から懸濁液の粘性の強さとその性質,さらには,それらの時間的・空間的分布の評価を可能とするような,粘度計を用いない粘度計測法を提案する.
|
研究成果の概要 |
狭い流路を流れる懸濁液のレオロジーを考察する際には,アインシュタインの粘度式が示すような粒子濃度のみならず,懸濁粒子の半径方向位置の影響を十分に加味する必要がある.本研究では,圧力駆動に伴う懸濁液流れ解析を行い,粒子密度分布の時間変動を調べた結果,微視的な懸濁粒子が流下するに伴い巨視的な速度プロファイルが変化すること,また,これにより,懸濁粒子の力学的平衡位置と懸濁液の溶媒層厚さが変化することが分かった.このように,微視的な懸濁粒子の挙動が,巨視的な懸濁液レオロジーを変化させるメカニズムの重要因子の一つを明らかにした.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により,次のような学術的・社会的意義が示された.まず,粒子慣性力と力学的平衡位置の関係の体系的な理解が一層深まることにより,懸濁液のレオロジーコントロールが可能であることが期待された.次に,アインシュタインの粘度式を適用することができない力学環境においても,新しく提案した粘度推定式により,様々な分散状態における瞬時速度場のスナップショットから,懸濁液の実効粘度評価が可能であることが期待された.
|