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Nikolaevskii乱流の非局所構造-対流から乱流への転移の理解に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 20K04268
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分19010:流体工学関連
研究機関山口大学

研究代表者

鳴海 孝之  山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (50599644)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード中空粒子系 / 群れ / 記憶関数 / 劣拡散現象 / GPGPU / 平均流 / 弱い乱流 / Nikolaevskii乱流 / 流体 / 時空間構造 / 非平衡統計力学 / 時空カオス / シミュレーション工学
研究開始時の研究の概要

これまでの乱流研究は発達乱流が主な対象であったが,乱流の制御という点では,乱流転移点近傍での物性解明が急がれる.本研究では,非局所構造の定量特性から普遍性に迫るという独自の問題を設定し,空間2次元系での Nikolaevskii 乱流の非局所構造を,非平衡統計力学の手法で研究する.本研究を遂行することで,非局所構造という観点から,対流から乱流への転移における普遍性の解明を目指す.

研究実績の概要

これまでの乱流に関する研究は十分に発達した乱流が主な対象であったが,乱流の制御という点では,乱流転移点近傍での物性解明が必要となる.研究代表者は,対流構造と平均流の競合により生じる乱流の数理モデルであるNikolaevskii乱流を理論的に研究してきた.これまでに,転移点近傍で,対流の特徴的長さよりもはるかに大きい構造を見出し,さらにこの非局所構造の特性がべき乗則で記述されることを明らかにしていた.本研究では,非局所構造の定量特性から普遍性に迫るという独自の問題を設定し,Nikolaevskii乱流の非局所構造を非平衡統計力学の手法で研究することとしている.テーマは,(A) 非局所構造の詳細な物性研究,(B) 非局所構造の起源解明,(C) 実験結果との比較,そして (D) べき乗則の理論解析という四つを設定している.(A)については,Nikolaevskii乱流の数値計算結果を蓄積しており,非指数関数緩和の観点から物性解明を目指している.特に,劣拡散現象に関する計算結果を理解するために,非局所構造を反映した数理モデルとして中空粒子系の研究を進めてきた.(B)については,非局所構造を群れ現象とみなすことで起源解明を目指しており,情報エントロピーの観点からの解析を進めた.(C)については,実験結果に対して記憶関数の観点で解析し,非局所構造との関わりを見出した.(D)については,自己組織化臨界現象との関わりについて検討したが,今のところNikolaevskii乱流のべき乗則の解明には至っておらず,引き続き研究を進める.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

徐々に改善されてきているとはいえ,新型コロナウィルスの影響は今なお続いており,申請書提出時の予定とは異なる状況が続いている.今年度は大きな影響を受けることなく研究を進めたが,遅れた分を取り返すほど進んだわけではないので,当初の予定よりはやや遅れている状態と判断している.

今後の研究の推進方策

出張機会等も回復傾向にあるため,積極的に発表議論の機会を増やしていく.こういった活動を通じて共同研究者との研究議論を一層進め,研究を前進させていく.特に,令和6年度は,これまでの研究成果を論文としてまとめる.引き続き,多くのデータを収集・解析することで研究成果のまとめへと進めていきたい.

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2023 2022 2021 2020 その他

すべて 学会発表 (9件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件) 備考 (2件)

  • [学会発表] Boidモデルにおける自己駆動力の役割2023

    • 著者名/発表者名
      古井 啓裕, 鳴海 孝之
    • 学会等名
      西日本非線形科学研究会2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 粒子を内包する膜のダイナミクス2023

    • 著者名/発表者名
      橋本 竜輝, 鳴海 孝之
    • 学会等名
      西日本非線形科学研究会2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] A Simulation Model of Hollow Sphere with Inner Particles2023

    • 著者名/発表者名
      Takayuki Narumi
    • 学会等名
      34th IUPAP Conference on Computational Physics (CCP2023)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Dynamics driven by intrinsic noise - particle dynamics simulations of a hollow sphere with inner particles -2023

    • 著者名/発表者名
      Takayuki Narumi
    • 学会等名
      STATPHYS28
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Particle dynamics arrested by internal substances2023

    • 著者名/発表者名
      Takayuki Narumi
    • 学会等名
      The 7th International Soft Matter Conference (ISMC2023)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Boidsモデルによる群れの形成とその軌跡2022

    • 著者名/発表者名
      古井 啓裕, 鳴海 孝之
    • 学会等名
      西日本非線形科学研究会2022
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 中空粒子シミュレーションにおける粒子運動2022

    • 著者名/発表者名
      森 裕哉, 鳴海 孝之
    • 学会等名
      西日本非線形科学研究会2022
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 乱流数理モデルの数値計算 - OpenACCによるオブジェクト指向プログラミングの高速化2021

    • 著者名/発表者名
      鳴海 孝之
    • 学会等名
      GPU2021
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Nikolaevskii乱流中の粒子拡散2020

    • 著者名/発表者名
      鳴海孝之,日高芳樹
    • 学会等名
      第34回数値流体力学シンポジウム
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [備考] 山口大学 鳴海研究室のウェブサイト

    • URL

      http://ds.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~narulab/lang-jp/index.html

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書 2022 実施状況報告書 2021 実施状況報告書
  • [備考] 山口大学 鳴海研究室のウェブサイト

    • URL

      http://web.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~tnarumi/lang-jp/index.html

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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