研究課題/領域番号 |
20K04286
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
中島 卓司 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (40444707)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 流体工学 / 応用空気力学 / 3次元ブラフボディ / 自動車空力 / 双安定性 / 非定常空気力 / 流体構造連成 / 後流 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、主に自動車を想定した地面効果中を進行する実用的3次元ブラフボディに作用する流体力について、ボディ周り流れが同一条件下で異なる2形態をとり得る「双安定」な状態となり、一方から他方の流れ形態へ遷移する際に生じる予測困難な作用流体力の急変現象を調査する。 具体的には、ボディ形状や双安定性の発現条件が異なる複数の双安定な後流形態を対象に、流体力変化の統計的特性と発生機構、外乱応答特性を系統的に調査する。 それらの知見から、ボディの剛体運動との連成問題の議論に有用な流体力モデルおよび双安定性に注目した流れの制御手法を構築し、実用的ブラフボディの流力設計自由度の拡大と流体力性能向上の実現を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究では、主に自動車を想定した地面効果中を進行する実用的3次元ブラフボディに作用する流体力について、ボディ周り流れが同一条件下で異なる2形態をとり得る「双安定」な状態となり、一方から他方の流れ形態へ遷移する際に生じる予測困難な作用流体力の急変現象について調査した。 外乱条件によって周囲流れに双安定性を示す複数のブラフボディを対象に、風洞試験装置と回流水槽試験装置を用いた実験的研究、ならびにボディ周りの非定常乱流場の数値シミュレーションに基づく数値解析的研究の双方を行うことによって、作用流体力の急変現象の持つ特徴を明らかにし、双安定性の発現を抑制する技術についても検討した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,地面効果中を進行する実用的3次元ブラフボディに発現する,双安定な空力現象の特性を明らかにした.同一の周囲流れ条件下において,ボディ局所の流れ特性が切替ることで,ブラフボディ周りの流れ構造全体が大きく異なる2状態を生じる,空力双安定状態の理解が促進したことは,流体工学的に有意義な成果である. また,現在の自動車空力設計では,極限まで空気抵抗を低減する形状の追及や新技術普及に伴うデザイン自由度拡大に伴って,空力双安定状態を避ける設計マージンが縮小しつつある.このため,本研究による双安定状態の特性解明と,双安定状態の発現の効果的な抑制手法の提案は,自動車工学的にも有意義な成果である.
|