研究課題/領域番号 |
20K04298
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
松田 景吾 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 付加価値情報創生部門(地球情報科学技術センター), 副主任研究員 (50633880)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 雲乱流 / 慣性粒子クラスタリング / 直接数値計算 / テセレーション解析 / ウェーブレット解析 / レーダー反射強度 / 乱流クラスタリング / 直接数値シミュレーション / 混相流 |
研究開始時の研究の概要 |
豪雨に対する早期警戒情報の提供のために,ゲリラ豪雨の種となる「ゲリラ雲」を探知する手法の開発を目指す.乱流中での雲粒の質量や水蒸気量の不均一性によって生じる水滴分布の不均一性(雲水量変動)がレーダー反射強度を増加させる効果を利用できる可能性がある.そこで,大規模な乱流の数値シミュレーションを実行し,乱流による雲水量変動の形成メカニズムを解明し,その影響を考慮した雲水量変動モデルを構築する.
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研究成果の概要 |
大気乱流中で雲粒が形成する不均一分布(乱流クラスタリング)によってレーダー反射強度が増加する効果を明らかにするために,乱流中の多数の粒子の運動を直接数値計算により調べた.数値計算を大規模化して実際の大気乱流により近づけることで,従来知られていなかった大スケールのクラスタリング構造を発見した.また,このようなクラスタリングの形成機構を明らかにするために,テセレーション解析の応用による粒子の収束・発散挙動の解析手法を開発した.フーリエ解析,ウェーブレット解析,および新規に開発したマルチレゾリューション解析を適用し,クラスタリングとその形成挙動のマルチスケール構造を明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
雲粒の乱流クラスタリングがレーダー反射強度を顕著に増加させる効果を利用することで,積雲や積乱雲の中の乱流状態を推定できる可能性があり,突発的豪雨の探知に応用できる可能性がある.本研究で発見された比較的大スケールのクラスタリング構造は,レーダー反射強度に影響を及ぼし得るほか,雲粒の成長過程のモデリングにおいても重要となる可能性がある.雲粒の挙動を適切に数式モデル化するためにはその物理機構の理解が不可欠であり,そのために開発した粒子の収束・発散の数理解析ツールは様々な粒子挙動への応用も期待される.
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