研究課題/領域番号 |
20K04301
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
羽場 修 山形大学, 大学院有機材料システム研究科, 教授 (70261328)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 垂直配向 / 高分子配向剤 / ネマチック液晶 / 配向剤 / エポキシ樹脂 / 熱伝導性 / 液晶 / 配向制御 |
研究開始時の研究の概要 |
半導体の封止材などに利用される高分子材料として、液晶性ジエポキシドをモノマーとし、無機物を充填したエポキシ樹脂を取り上げる。この材料の熱伝導性の向上を目的として、液晶性デンドリマーや側鎖に分岐構造を持つ側鎖型液晶高分子を用いて、無機充填材-液晶界面での液晶分子の配向方向の制御を試みる。最終的には、界面が配向制御されたエポキシ樹脂を作成し、その熱伝導性への影響を確認することを目的とするが、本課題ではまず、1)無機充填材上で液晶分子の配向制御が可能であるかを確認すること、および2)また無機充填材の存在下で配向を保ったまま液晶性エポキシドの重合が可能であるかを確認することを目的とする。
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研究成果の概要 |
まず、ネマチック液晶に対する垂直配向剤として、アミノ基を持たない配向剤について設計合成した。その結果、液晶性基を持つエポキシドとエチレンオキシ鎖を持つエポキシドとを共重合したコポリエーテルが良好な性質を持つことがわかった。次にエポキシ樹脂の作成に用いる、液晶性基を有するジエポキシドの合成を行った。ジエポキシドには、硬化温度よりも低温から硬化に必要な温度までの広い温度範囲でネマチック相を示すことが求められるが、単独の化合物ではそのような性質を満たすことができなかった。しかし、2種類の化合物を混合することで、比較的広い範囲でネマチック相を示すジエポキシドを調整することが可能であることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ネマチック液晶の垂直配向剤として、アミノ基を持たないポリマーが機能することを見いだした。垂直配向剤は液晶を必要とする用途において、均一な配向が必要な際に表面の面積の大小にかかわらず利用可能である。本課題で取り上げた電子材料の封止材の他に、液晶ディスプレイなどの用途にとって、アミノ基は電流のリークを誘起するため使用に制限があった。本課題で開発した配向剤を用いることで、このような用途への利用が広がる可能性がある。
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