研究課題/領域番号 |
20K04303
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
藤木 淳平 名古屋大学, 未来社会創造機構, 特任講師 (20530190)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 物質分離 / 音場 / 吸着 / 二酸化炭素 / 吸着促進 / 熱物質移動 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、効率的な物質分離場としての音場の利用を目的として、音場内における熱物質移動が吸着現象に与える効果を調査し、音波による吸着促進機構を明らかにすることで、音を利用した物質分離という革新的分離プロセスの開発に繋がる知見を得る。まず、音場内における熱物質移動の効果について実験的に評価を実施した後、音場が吸着現象に与える効果に関して、実験ならびに理論解析により明らかにすることで、音場の物質分離場としての有効性を示す。
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研究実績の概要 |
音場内において吸着速度が促進する現象に着目し、熱物質移動を伴う音場が吸脱着特性に及ぼす効果を解明することで、音場を高効率な物質分離場として利用した革新的分離プロセスの開発に繋がる知見を得ることを目的とする。本年度は、まず、より精度の良い実験データを取得して実験結果の再現性を確認するために、前年度作製した音波を入力することが可能な固定層型反応装置の改良を実施した。特に前処理加熱の均一性を向上させる必要があったため、加熱機構の再検討および修正改良を実施した。修正した加熱機構による均一加熱性の向上を確認したのち、前年度までに得られた結果の再現性確認等の試験を実施した。前年度と同様、反応器内の任意の位置に吸着材を設置し、スピーカーにより反応器の共鳴周波数を入力することで、反応管内に音響定在波を発生させながら既定濃度のCO2ガスを反応器に供給し、出口ガスの濃度変化をCO2センサにより測定した。音場の強度および吸着材の設置位置を変化させ試験を実施し、出口ガスの濃度変化から音場がCO2吸着挙動にどのような影響を与えるかを評価した。いくつかの条件において試験結果の再現性は確認できたが、全ての試験を終えることができなかったことに加え、音場の影響を明らかにするために詳細な追加試験の必要性が生じたため、次年度引き続き種々の条件における試験を実施してデータ収集を図り、音場が吸脱着特性に及ぼす効果に関する知見をまとめる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
音場による吸着促進試験装置の改良を実施し、再現性確認のため再度評価試験を実施した。しかしながら、想定以上に装置改良に時間がかかったこともあり、必要なデータの収集を終えることができなかった。音場の効果について包括的な議論をするためには、より多くのデータを収集するが必要があるため、期間延長を申請し、研究を確実に取りまとめることとした。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに得られたデータの再現性確認を進めるとともに、必要な追加試験を実施し、音場が吸脱着特性に及ぼす効果に関する知見を得る。
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