研究課題/領域番号 |
20K04304
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小林 厚子 東京工業大学, 地球生命研究所, 研究員 (50557212)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | マグネタイト微粒子 / 過冷却 / 氷晶損傷 / 遺伝子資源 / 振動磁場 / 過冷却氷晶 |
研究開始時の研究の概要 |
マグネタイト微粒子が分散している試料が、振動磁場下で過冷却を生じた場合の氷晶の体積膨張率は、約3%~8%程度内にとどまるという申請者の知見に注目し、酪農・海洋資源種・遺伝子資源種の長期保存、医療への応用に適応できる基盤技術の確立を目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、振動磁場下で過冷却を生じた場合の氷晶の体積膨張率は、約3%~8%程度内にとどまるという申請者の知見に注目し、(1) 歳差磁場下でマグネタイト微粒子を添加した細胞凍結保存液の凍結時の体積膨張率を出来るだけ下げる技術を確立し、(2)マグネタイト微粒子が存在しない場合の試料の生存率の安定と向上(米国暫定特許:Kobayashi et al, 2017)を確立することである。本研究では、取り扱いの簡単な市販の試料を使うことにする。標準溶液として使う試料液・保存液の凝固点降下を検証し、それにあわせて、本研究で設定した歳差振動磁場下で過冷却が生じる設定温度を見つけ出すことから始めた。磁性体微粒子の消磁・粘性媒体の検討、装置の準備にめどがついた。また、振動磁場環境を15ガウス10Hzから20ガウス用に、コイル内温度調整、オメガ熱電対、ファンクションジェネレーターの設定を調整した。疑似コイルの切り替えボックス(自家製)の切り替えが故障したことに気が付いた。その修理というか、物品調達に時間を要したが、改良版として、磁場スイッチ、疑似磁場スイッチ、手動スイッチ、PCスイッチの4種類を独立させたスイッチボックスを新たに制作することができたので、より確実に実験を続行することができるようになった。コイル内の湿度も同時測定できるように、温度湿度計を導入し、その制御用のプログラミングに時間を費やすことになった。また、ウィンドウ10への移行にも時間を要した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
4月1日に採択の連絡を受け取った直後、コロナ感染拡大という最悪の事態に陥った。半年程度で収束するかと思っていたが、状況はますます悪くなる一方で、大学のシャットダウンなど、予期せぬ事態が継続している。入校にも制限がかかり、すべてが思うように進まない中、研究は少しずづであるが、前進している。疑似コイルの切り替えボックス(自家製)の切り替えが故障したことに気が付いた。その修理というか、物品調達に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
標準溶液として使う試料液・保存液の凝固点降下を検証し、マグネタイト微粒子を添加した試料液の氷晶膨張率を測定する準備を始めている。それにあわせて、本研究で設定した歳差振動磁場下で過冷却が生じる設定温度を見つけ出す。そのため、 標準溶液として使う試料液の過冷却を生じる条件を見出すこと、標準液に磁性体微粒子が均一に分散する方法を確立する。磁性体微粒子の消磁・粘性媒体の検討も必要である。
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